【有馬記念】ディープボンド、4度目のグランプリ挑戦に秘策あり──。西の7歳古豪がファンを喜ばせるか
公開日:2024年12月18日 14:00 更新日:2024年12月18日 14:08
馬体はビロードのような光沢でまさに〝こしあんボディー〟
穴なら古豪馬券なのかもしれない。今年のグランプリだ。
美浦では、8歳でメンバー最年長のハヤヤッコが好調教を見せているが、栗東の7歳ディープボンドも衰え知らずで活気に満ちている。
別掲の追い切り速報にもある通り、1週前はCウッドで3頭併せ。前を行く寮馬の内から並んで6F81秒6、ラスト1F11秒3をマークした。最終追いも同じCウッド。単走だったが、6F82秒3、1F11秒5をマークした。
「けさもグッと沈むような走りで、時計も出た。今回は普段のキャンターから弾むようなボンドらしい走り。坂路で15──15を乗っても(4F)55くらい軽く時計が出る。具合はいいですよ」
大久保師も笑顔を見せる。
実際に、青鹿毛のその馬体はビロードのような光沢を放ち、ファンから〝こしあんボディー〟と呼ばれる通りなのだ。
「今年はオーナーにお願いしてジャパンCをパス。ここに絞ってきた」(大久保調教師)
暮れのグランプリは4歳から4年連続の出走となる。2週間後には8歳となろうかという栗東のベテランからフレッシュさを感じられるのには陣営のある秘策から。
過去の戦績を振り返れば──。
4歳時はフォワ賞→凱旋門賞からの有馬出走でエフフォーリアの②着と連対した。翌年は同じく凱旋門賞から有馬で⑧着。ただし、降雪の影響で高速道路が通行止めとなり、中山までの輸送にいつも以上に時間を要していたから参考外か。6歳の昨年は京都大賞典から始動し、ジャパンCを使って中3週でのチャレンジ。⑮着だった。
「昨年は見えない疲れがあったかもしれない。今年はオーナーにお願いしてジャパンCをパス。ここに絞ってきた」
凱旋門賞から有馬記念は中11週。間隔はあった。そして、過去の阪神大賞典での連覇、仏フォア賞勝ちでも中10週以上とレース間隔をあけての出走。使い込むよりもいいタイプなのは明確だ。
天皇賞・春の③着、京都大賞典の②着から陰りがないのは明らか。フレッシュさ優先のローテーで4度目のグランプリ挑戦に賭けてきている。今年のファン投票では22万101票を集めて8位にランクした、その多くのファンを喜ばす走りができても不思議ではない。