【中山牝馬S】ラストランのビヨンドザヴァレー デビューから3年半手がけた担当助手の想い

公開日:2026年3月5日 12:00 更新日:2026年3月5日 12:00

「つい常歩が長くなってしまいました」(酒井調教助手)

 3月恒例の中山重賞のひとつに中山牝馬Sがある。

 明け4歳と古馬勢の戦いが注目の牝馬重賞だが、ベテランの域に入る古馬勢はここをラストランとし、繁殖に上がる馬も多い。

 今年で言えば、明け6歳のビヨンドザヴァレーがその一頭。

 担当する酒井調教助手はこう話す。

「デビュー前から引退までずっと担当する馬は皆、案外少ないんですよ。アーテル(アストレア)もそうですが、ビヨンドもその一頭。若い頃は苦手だったことが今ではできるようになったり。折り合い面を含めて成長は感じます」

 初入厩は22年の8月。そこから3年半、今回で22戦目となる付き合いだ。牝馬らしい細手の馬体は、今では丸みを帯び、普段もどっしりとして調教できるように。愛情を持って接し、手をかけた姿がある。

「ただ、思うのはもっと勝たせてあげたかったな、と。いつも調教で動く馬で、色気を持って競馬に行ききましたが、やっぱり負ける事の方が多くて。馬には申し訳ないなとも思っています。寂しさもあり、最後はいい形で終わらせてあげたいなと、いろんな事を考えながら乗っていたら、けさはつい、常歩が長くなってしまいました」

 洗い場で手入れされて気持ちよさげに目を細める愛馬との最終戦は、2日後の中山競馬場。15時45分が発走となる。

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