【日経新春杯】ブローザホーン4歳勢をなで斬り
公開日:2024年1月15日 14:00 更新日:2024年1月15日 14:00
最強世代に役者がまた1頭
京都で行われた日経新春杯を制したのは2月末で定年の中野師が管理するブローザホーン。馬自身は24年初戦でうれしい重賞初制覇となった。
直線は4歳馬の上位独占にも思えた。
4角2番手から抜け出そうとしていたのはサトノグランツにハーツコンチェルト。さらにゴール前は内からサヴォーナも顔を出しかけていた。
それを外からまとめてぶっこ抜いたのがブローザホーン。道中はいつもより後方になったが、「流れてくれていましたし、ちょうど良かったです」とは菅原明。前半1000メートル通過が58秒3と馬場を思えば速い流れで、ポジション取りがうまくいったこともあるものの、それにしても鮮やかな差し切りだった。
結果的に4歳勢をねじ伏せたことになった自身は5歳世代。イクイノックスと同世代で、“世界ナンバーワン”が引退しても有馬記念を制したドウデュース。さらに、他にもジャスティンパレスやスターズオンアース。昨秋のGⅠを制したママコチャやナミュールなどなど、舞台、牡、牝を問わず、タレントがゴロゴロいる近年最強世代でもある。
ブローザホーンはその中でも昨年当初はまだ条件馬で出世が遅れていたが、春に2、3勝クラスを連勝。オープン入り直後の函館記念で③着に入って、昨年10月の京都大賞典で心房細動を発症。そこからの復帰戦で快勝だから上昇度は大したものだ。
「これからまだまだ良くなると思います」
菅原明がレース後にそう話したように今シーズンが楽しみでしかないこの勝ちっぷり。最強5歳世代にまた一頭、役者が加わってきたと思える勝利だった。