ディープインパクトが父越えまでマジック5
公開日:2023年9月7日 14:00 更新日:2023年9月7日 14:00
先週土曜の小倉1Rで行われた2歳未勝利、芝二千メートルで1番人気ルシフェルが勝利。これでハーツクライ産駒はJRA通算勝利1485勝目となり、クロフネを抜いて単独7位となった。
ただし、クロフネもソダシを筆頭にマリアエレーナやママコチャなどがおり、現役産駒は18頭。一方、ハーツクライは200頭を超えているとあって最終的にはハーツが上回るだろうが、いったんはクロフネが再び逆転する可能性もあるか。
では、6位はというとフジキセキで1527勝。5位はブライアンズタイムの1711勝、4位はノーザンテーストの1757勝となり、3位キングカメハメハは2201勝と2000の大台に。2位がディープインパクトで2745勝、1位はサンデーサイレンスの2749勝。あと5勝で史上1位に。ディープが偉大な父を追い抜く日が近づいてきた。
ただ、3歳世代が6頭と少なく、すでにそのうち2頭は引退。実質、産駒4歳以上だけで、この夏は7月が5勝、8月は4勝にとどまった。
先週は14頭が出走して未勝利。意外と新記録達成は1カ月近くかかるかもしれない。
すでにGⅠ勝ち数では父を超えた。春の天皇賞をジャスティンパレスが制し、これがJRAの72勝目。サンデーは71勝である。
さらにディープ産駒は海外でも活躍。12年には英国生まれのビューティパーラーが仏1000ギニーを勝利し、これが初の海外GⅠ勝ち。14年のドバイシーマクラシックをジェンティルドンナ、15年のジョージライダーS(豪)をリアルインパクトで勝利。エイシンヒカリは15年香港C、16年イスパーン賞(仏)を制し、トーセンスターダムは豪州移籍後、GⅠを2勝。他にもリアルスティール、ヴィブロスの他にも、海外で生まれたフィアスインパクト、サクソンウォリアー、スノーフォール、オーギュストロダンなど、積み重ねた海外GⅠの勝利数は30。つまり、GⅠ勝ちは100を超えているのだ。
それでも塗り替えようがない父サンデーサイレンスの偉大な記録とは
もう完全にディープがサンデーを超えているかのようだが、サンデーの凄さは母の父、つまりブルードメアサイアーとして、とてつもない勝利数を挙げている点にある。
初勝利の2000年から今年で24年目。10~15年の6年連続で年間300勝以上を挙げ、現在の勝利数は4617。ちなみに、サンデーの前に一時代を築いたノーザンテーストが3713勝だ。
母の父としてのディープは15年の初勝利から、現在まで710勝。まだサンデーの6分の1にも届いていない。「サンデーサイレンスが日本の競馬を変えた」といわれるゆえんはここにあるのかもしれない。