3歳重賞がずっと少頭数なのは、2歳戦の番組の大きな変化が理由か

公開日:2023年2月2日 14:00 更新日:2023年2月2日 15:55

 今週の東西で行われる重賞は東京新聞杯がフルゲート16頭を超える19頭の登録があったが、きさらぎ賞はわずか10頭。最終的には8頭立てとなった。

 特に最近は3歳の特別戦、重賞の頭数が少ない。

 先週、土曜東京のクロッカスSは10頭、土曜中京の白梅賞は7頭立てだったし、日曜東京のセントポーリア賞は8頭、日曜小倉のくすのき賞は14頭だったが、これもフルゲートに達していない。

 重賞でも、今年はシンザン記念が7頭、京成杯が9頭立て。今年、1勝クラス、重賞はすでに24鞍行われたが、フルゲートに達したのは中山の黒竹賞(勝ったのはミトノオー)、GⅢフェアリーS(同キタウイング)のみ。関西エリアはすべてフルゲート割れである。

 確かに例年、少頭数が当たり前のようなレースも中にはある。

 先々週、中京で行われた若駒Sは7頭立て。3年連続して同じ頭数で、その前は6頭立て。12年から12年連続で、9頭以下となっている。

 だが、京成杯が1ケタ頭数だったのは8頭立てだった94年以来。シンザン記念も9頭立てだった06年以来だった。そして、今週のきさらぎ賞も。馬券を買う側としてはさびしさも感じる状況だ。

 では、なぜこういう事態になったのか。もちろん、理由はひとつだけではない。

 まずは「厳寒期に無理をさせたくない」という使う側の考え方がある。クラシックシーズンまでにはまだ間があり、このあたりで使うと意外に次のレース選択が難しい。

 また、若駒Sの場合、1週前に関東で同じ芝二千の京成杯がある。似た番組が多くあれば、分散してしまうのは当然だろう。まして、オープン特別は①着しか賞金が加算されないのだから。

 だが、一番大きいのはこれではないか。「2歳戦の大幅な増加」だ。

 今から33年前の1990年、2歳戦の数は401。この年、初めて400を超えた。04年には507となり、初の500超え。さらに12年には607まで増加。昨年は650レースも行われた。

 つまり、以前よりも前倒しで使い、それらが厳寒期を避ければ、少頭数が多くなるのは必然。すでに700頭以上が1勝クラス、もしくはオープンにいるが、トレセンに在厩しているのは半数以下の320頭ほどで、さらにその半数以上の176頭が1月に1度以上出走している。

 それでも今週、来週で3歳1勝クラス、もしくは重賞が14鞍。これでは少頭数の競馬が増えるのも当たり前の結果だ。

 稼働馬、さらに勝ち上がり馬が増える春になれば、にぎやかになるかもしれないが、しばらくはこういう状況が続きそうである。

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