【函館記念】数々の日程変更の影響で今年から巴賞が〝逆・中1週〟で敗者復活戦に
公開日:2025年6月26日 14:00 更新日:2025年6月26日 14:00
今年は多くの重賞の日程が変更された。
最も大きいのはGⅠ宝塚記念で、これまでより2週前倒しに。オークスから中2週、ダービーからは中1週とあって事実上、3歳の一流馬は出走できなくなったが、かつては安田記念から宝塚記念まで中2週あり、GⅠシリーズの谷間ができていただけに、GⅠが続くという意味ではよかったのかもしれない。
他に大きく動いたものとして、GⅢエプソムCが挙げられる。
これまでは安田記念が終わった後に組まれ、ここから夏のローカル重賞や、秋の毎日王冠などにつながるイメージだったが、今年は5月2週目に組まれ、およそ1カ月前倒しになった。
もともと同じ時期にはオープンのメイSが組まれており、ここから中2週でエプソムCというローテーションも普通に見受けられた。東京千八という舞台で、19年にはメイS⑨着だったレイエンダがエプソムCを制している。
では、今年はどうだったかというと、エプソムCが5月10日で、オープンの千八は6月14日だから中4週。レース名も月が替わったからジューンSとして行われた。
つまり、これまでは前哨戦のオープン→GⅢの形だったのに、これが入れ替わって重賞→敗者復活戦的なオープンに。
同じことが今週の函館記念でも起きている。
今年は開催3週目に組まれ、28年ぶりに6月に施行。その前哨戦として長く、オープンの巴賞というレースが組まれていたのは、ご存じのファンも多いだろう。ここは別定で、重賞はハンデ戦。ひとたたきでガラリと変わる馬も多く、荒れる要因となっていた。
だが、今年はここまでに函館で組まれていたオープン級のレースはGⅢ函館スプリントSだけ。では、巴賞は……というと7月13日に、これまでと同じ函館記念より1F短い芝千八で行われる。つまり、〝逆・中1週〟となり、前哨戦から敗者復活戦となったのだ。
昨年はホウオウビスケッツが巴賞から函館記念を連勝。これは05年エリモハリアー以来のことだった。
また、一昨年はルビーカサブランカが巴賞⑤着から本番では②着と大きく前進。別定57キロ→ハンデ55キロも変わった要因のひとつだろう。
函館での〝ひとたたき〟がなくなった今年の記念。今後、傾向はどう変わっていくのだろうか。