【ヴィクトリアマイル】GⅠ3勝目エンブロイダリーが歩む名牝の道

公開日:2026年5月18日 14:00 更新日:2026年5月18日 14:00

牡馬トップと対決の楽しみが広がった

「後ろの馬(の気配)は何も感じなかった」

 ルメールのこの言葉に凝縮されているように、まさにケチのつけようがない完勝だった。

 日曜のGⅠヴィクトリアマイルは単勝1・9倍の断然人気だったエンブロイダリーが、難なく昨年の桜花賞と秋華賞に続くGⅠ3勝目を飾った。

 レースは逃げると目されていたアイサンサンが出遅れたものの、前半3~5F34秒6―45秒9―57秒3と緩みのない流れ。それをエンブロイダリーは折り合いのついた6番手で追走し、直線も馬なりのまま抜群の手応え。

 追い出してからもスッと後続を突き放し、上がり3F33秒0をマーク。まさに“テンよし、中よし、しまいよし”の完璧な走りだった。

 ②着カムニャックとは前走では首差だった着差を1馬身4分の1差と広げ、勝負付けを済ませた格好だ。また、勝ち時計1分30秒9も優秀。21年グランアレグリアより0秒1速く、19年ノームコア、20年アーモンドアイに次ぐ歴代3番目の好時計と、記録面でも着実に名牝への道を歩んでいる。

 春はここが大目標だっただけに、次なるターゲットはどこか。

 秋以降を見据えれば、千六ならマイルCS、距離を延ばして二千なら天皇賞・秋も考えられる。いずれにしても、牡馬が相手となってくる。

 マイル路線では総大将のジャンタルマンタルがいるし、二千メートルなら同じ4歳世代のクロワデュノール、マスカレードボール、ミュージアムマイルなどとの対戦も実現するかもしれない。

 かなり骨っぽい相手にはなるが、前記の名牝たちは牡馬もなで斬りにしてきた。

 エンブロイダリーも今の充実ぶりなら、そこでもヒケを取らない走りをしてくれるのでは。この先の夢がグッと広がる快勝劇だった。

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