ハンデ重賞で目が離せない「・5キロ」
公開日:2025年7月3日 14:00 更新日:2025年7月3日 14:00
今年はすでに5勝、昨年9勝
定量戦や別定戦とは異なり、ハンデ戦ではまれに「56・5キロ」や「57・5キロ」といった表記がある。この「○・5キロ」が重賞でよく馬券になっている。
今年、ここまで「○・5キロ」の斤量を課された馬が出走したハンデ重賞は13レースあった。
日経新春杯は57・5キロのロードデルレイが勝利し、マーチSを制したブライアンセンス、ダービー卿チャレンジTのトロヴァトーレ、目黒記念のアドマイヤテラも同じ斤量だ。
また、府中牝馬Sで初の重賞タイトルを獲得したセキトバイーストの斤量は55・5キロ。牡馬に換算すれば57・5キロということになる。
ここまで33頭の出走で5勝なら、決して数字としては悪くない。
この「○・5キロ」の馬が重賞で活躍するのは、昨年から続く傾向だ。
シルクロードS=ルガル(57・5キロ)、ダイヤモンドS=テーオーロイヤル(58・5キロ)、目黒記念=シュトルーヴェ(58・5キロ)、函館記念=ホウオウビスケッツ(57・5キロ)、京成杯オータムH=アスコリピチェーノ(55・5キロ)、シリウスS=ハギノアレグリアス(59・5キロ)、アルゼンチン共和国杯=ハヤヤッコ(58・5キロ)、福島記念=アラタ(57・5キロ)、ターコイズS=アルジーヌ(55・5キロ)と実に9勝もしている。
この中でハヤヤッコは10番人気で単勝35・3倍の人気薄。アラタは7番人気で12・6倍だった。
北九州記念には3頭
ちなみに、単勝回収値は150円。この「○・5キロ」を買い続けるだけで、1・5倍になった計算だ。ただ、「○・5キロ」という斤量で平地重賞に出走する馬が以前より大幅に増えているのも事実。実際、1992、93年は8、5頭と、1年間で10頭にも満たなかった。
だが、23年は年間で47頭、昨年は56頭で史上最多だった。今年はすでに33頭。このままなら、過去最多を更新するかもしれない。
あまり重い斤量を課すと関係者が回避を決断する可能性も大きくなる。その微妙なさじ加減は大事なところで、「58キロとしたいけど57・5キロで」という感じになるのではないかと推察できる。
先週は函館記念、ラジオNIKKEI賞ともに該当馬はゼロだったが、北九州記念にはオタルエバーが57・5キロで、モズメイメイ、ロードフォアエースは56・5キロと3頭出走してくる。この中に馬券になる馬がいる可能性は高い!?