今年のJBCの舞台大井競馬場 白い砂の導入で時計、傾向も大きく変わるか

公開日:2023年11月2日 14:00 更新日:2023年11月2日 14:00

 3日(金・祝)に大井競馬場、門別競馬場で行われるJBC競走については別ページで特集している。

 その中でJBC2歳優駿以外の3競走が行われる大井競馬場が、このほど大きく変わった。

 先月26日に「大井競馬場本馬場の砂の入れ替えが完了! より安全な馬場を目指しオーストラリア産“白い砂”を導入」と発表している。

 競馬ファンには説明不要の話だが、JRAの競馬場だとダートは雨の影響を受けると、表面が黒くなる。逆に晴れて乾いていくと、どんどん白くなっていく。

 だが、白い砂は雨が降っても黒くはならない。また、そもそも従来の砂のように雨の影響を大きく受けない。排水性に優れているからだ。

 地方競馬ですでに白い砂を導入しているのは、門別、船橋、金沢、名古屋、笠松、園田、姫路。

 同じ南関東の船橋競馬場では昨年11月から導入されている。ちょうど1年が経過した。その特徴はとにかく馬場悪化が見られないことだ。

 船橋はおよそ1カ月に1度、月曜から金曜の5日間開催で行われている(月によって、例外はあり)が、これまで良馬場でなかったことは昨年11月30日、1~12Rがすべて稍重で行われたのみ。今年2月10日の開催は1Rが小雨でスタート。6Rから雨に変わったが、12Rまですべて良馬場で行われた。しかも、砂は白いまま。ライブ中継やVTRを見返しても、雨が降っているようにはとても感じない。

 時計も従来の砂よりはかかってきそう。

 例えば、その2月10日にはB1、B2選抜馬による千二が行われたが、この時計が1分15秒5。ラスト2Fは13秒5―13秒2と、見た目だけでなく、時計的にも雨によって砂が締まって速くなるといったところがない。

 もちろん、これは船橋の話。では、今回の大井競馬場はどうか。

 リリースによると「排水性を確保できることで馬場状態の悪化を防ぐ」とあり、やはり簡単に重馬場、不良馬場にはなりそうにない。また「入れ替えにあわせ、砂厚を10センチ(従来は8センチ)に変更し、クッション性を高めることで、人馬の安全を確保します」とある。つまり、これまでよりも深くなっているのだ。

 時計についても、とある関係者は「以前よりも1、2秒はかかっているし、下のクラスが多いのではっきりとは言い切れないが、逃げ、先行馬が圧倒的に有利そう」と。

 クラシックはペースに左右されるが、スプリントなら時計の比較が分かりやすいか。前哨戦の東京盃はJRAのドンフランキーが勝って1分10秒0。当時は不良馬場だった。さて、本番はどうなるのか。新しい砂が勝負の行方を左右するかも

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