【北九州記念】夏に強い一族ヤマニンアルリフラ重賞の壁も破った
公開日:2025年7月7日 14:00 更新日:2025年7月7日 14:00
次の結果次第で秋の大舞台も視野に
小倉で行われた「サマースプリントシリーズ」第2戦の北九州記念を制したのは4歳の上がり馬ヤマニンアルリフラ。
その勢いは“本物”だった。今シーズンは3月の中京Vで2勝クラスを卒業すると、前回の5月京都の淀Sでも勝利を決めた。そしてオープン初戦にチョイスしたのが重賞の北九州記念。それでも終わってみれば鮮やかの一言だった。
「あいた時には突き抜けるという手応えで来てくれたので」
そう振り返ったのは鞍上の団野。実際、道中でしっかり脚をためて直線はスペースができると、スムーズに加速。残り1F過ぎには先頭に並びかけて、最後は②着ヨシノイースターの差し込みを半馬身差封じてのフィニッシュだった。
このうれしい重賞初制覇の裏には夏に強い血がプラスになったか。
母ヤマニンパピオネは重賞馬ヤマニンウルスも出しているが、とにかく、夏に強い一族。今回の勝利で、きょうだいを合わせて全18勝を挙げたことになり、その中で、7、8月だけで7勝も。思えば姉のアンフィルも8番人気で出遅れながらも④着と馬券圏まで首差の走りを見せていた。ウルスは昨夏の小倉でプロキオンSを制している。
それでも夏に強い血統だったとはいえ、重賞初挑戦での初制覇はお見事で、プラス14キロの496キロはデビューからの最高馬体重。「成長力には驚かされます」の団野の言葉通り、パワーアップもあってこそだった。
この後はシリーズでいえばアイビスサマーダッシュが控えるが、直線競馬の特殊条件だけに、8月10日のシリーズ4戦目になるCBC賞がターゲットになるか。出走となれば今回と同じくハンデ重賞で、斤量増にはなってくる。それでもV4で重賞連勝をやってのければ――。いよいよ秋の大舞台が視野に入ってくるのは間違いない。