ヤナガワ牧場が生んだ「芝王」と「砂王」の関係者を直撃

公開日:2017年12月23日 17:00 更新日:2017年12月23日 17:00

梁川正普氏(GⅠ6勝キタサンブラック生産者)

 キタサンブラックは3歳になった2年前の1月31日、東京競馬場でデビューする。鞍上は、亡き後藤浩輝騎手。今とは違って16頭立て9番手でレースを進め、直線抜け出して快勝した。

「育成時代から追い込もうと思えば、追い込む走りもできました。でも、あのレースぶりにオープンはいけるな、という手ごたえを感じました」

 こう言うのは、ヤナガワ牧場の3代目梁川正普代表。順調な滑り出しを切ったアイドルホースの牧場時代は、どんな馬だったのか。

「脚が長くて、バランスがいい。それでいて気性はおっとりしていて、落ち着き十分。春から夏にかけて夜間放牧をすると、普通の若駒はヘバったり、痛がったりするのですが、ブラックはケロッとしてスタミナ豊富。放牧地を走らせると、手先が軽くてフォームがよかった。大型馬で脚元の不安はありましたが、まったく手がかかりませんでした」

 落ち着きを象徴するエピソードが、日高軽種馬共同育成公社で行われた後期育成にある。キャリアの浅い若手が乗ることもあったほど落ち着いていたという。

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