【安田記念】ダービー卿CT組が勝ち名乗り!?

公開日:2025年6月5日 14:00 更新日:2025年6月6日 10:45

トロヴァトーレ 勢いあり

 春の古馬マイル王決定戦は過去10年でさまざまなローテーションの馬たちが勝ち名乗りを上げている。ヴィクトリアマイルとダービー卿CTの2勝がトップ。前者は今年、出走馬がおらず、後者からは2頭が出走する。

 トロヴァトーレが初めてGⅠに挑む。

 2歳時は二千で新馬、葉牡丹賞を連勝。3歳春は弥生賞ディープインパクト記念⑥着、青葉賞⑪着と結果を出せず、マイルに矛先を向けた。2勝クラスで一発回答を出すと、3勝クラスも②①着と勝ち上がり。昇級初戦のキャピタルSは鼻差②着で、年明けにはニューイヤーSを押し切った。

 続けて前走のダービー卿CTも快勝し、勢いに乗って大舞台へ。陣営に意気込みを聞いた。

  ◇  ◇  ◇

――前走で重賞初制覇。
 鹿戸調教師 若い時期からすごく期待していたけど、なかなか折り合いが難しくて。距離を詰めて折り合いがつくようになってからは能力通りの力を出してくれてます。前回はいい、強い競馬だったと思います。

――中間はどのように。
 鹿戸師 いい状態で放牧から戻り、セーブせずに毎週2本ずつやっています。先週の時点ではまだ若干体も余裕があったので、ある程度負荷をかけました。

――直前追いの動きはどうですか。
 鹿戸師 先週に比べて、軽く走れるようになったし、ある程度いい状態で送り出せそうです。

――東京コースです。
 鹿戸師 あまり経験ないけど、新潟でもいい競馬をしている。左回りの東京はそんなに気にしてないです。

――今回は横山武騎手。
 鹿戸師 エフフォーリアで随分頑張ってくれたジョッキー。もう一度、武史君と大きいところを目指せたらいいかなと思ってます。

――最後に抱負を。
 鹿戸師 まだ本当に強いメンバーとは戦ったことがない馬だけど、ここ2、3戦を見る限りでは随分と力をつけている。大きいところにも手が届く位置にはきていると思ってます。

シャンパンカラー 復活V目指す

 復活Vを目指すシャンパンカラーにも注目だ。

 3歳時にNHKマイルCでGⅠ初制覇。しかしその後はスランプになり大敗が続いていた。

 そんな中、復調の兆しを見せたのが3走前の阪神C。着順こそ⑫着だったものの、ラストまでしっかり走り切って0秒6差に踏ん張った。

 その後は東京新聞杯で0秒5差⑦着と着順を上げ、前走のダービー卿CTでも0秒3差⑥着と、使いながら内容を良化させている。

「前回は58・5キロを背負って外枠で展開も向かなかったんですが、最後はいい脚できてました。復調してきましたね」と田中剛師も手応えを感じていた。

 中間は短期放牧を挟んで5月21日に帰厩。ここ目標に順調に調教メニューを消化している。

 1週前は内田騎乗でウッド5F64秒6―35秒7、1F10秒9の好時計。昨4日は師が騎乗して坂路51秒3、1F12秒1をマークした。

「ステッキで気合だけ入れて、いい反応でした。息もすぐに入ったし、気持ちにも余裕がありますね。去年、しっかり休ませたことで苦しいところがなくなって、思い通りに調整できてます」

 田中剛厩舎といえば16年にロゴタイプで同じくダービー卿CTをステップに安田記念を制覇。その翌年に首差②着だったのを最後に引退した。

「ロゴタイプで連覇を狙ったけど、できませんでしたから。悔しい思いをしたので、何とか勝ちたいですね」

 陣営も思い入れの強いレース、そして自身もGⅠ勝利のある舞台で久々の美酒となるか。

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