亀井記者の血統ロックオン

リーディングサイヤーから振り返る昨年の中央競馬

公開日:2026年1月13日 07:00 更新日:2026年1月16日 10:46

 先週は3歳重賞が2鞍だけ。そこでまずは昨年の種牡馬リーディングから1年を振り返ってみたい。

 リーディングに輝いたのはキズナ。24年に続き2年連続でのリーディングサイヤー獲得となった。勝ち鞍の164勝は、次点のロードカナロアの136勝を大きく上回っている。ただし、重賞では12勝を挙げているものの、GⅠはチャンピオンズC=ダブルハートボンドの1勝のみ。一方、GⅠでは②着7回(障害GⅠ含む)と大一番で勝ち切れないのは相変わらずな点には注意。

 2位はロードカナロアで20年から5年連続での2位。いかにも優等生タイプらしい成績といえばそうなのだが……。ただし、重賞勝ちはキズナを上回る13勝で、GⅠもコスタノヴァ=フェブラリーS、サトノレーヴ=高松宮記念、ベラジオオペラ=大阪杯と3勝。大舞台での強さは相変わらずだ。ちなみに、136勝のうち千六百㍍以下で88勝。キズナ産駒はマイル以下で44勝だから、短い距離なら圧倒的に強い。以前に比べてより本来の短距離向きの傾向が強くなってきたか。

 3位はキタサンブラック。89勝と勝ち星はキズナの半分ながら、エコロデュエルの障害GⅠ2勝に、クロワデュノールのダービー制覇で賞金を上積みして上位にランクイン。ちなみに昨年は重賞7勝のうちGⅠ3勝、GⅡ3勝、GⅢ1勝。グレードが上がるほど強くなる勝負強さは父譲りか。

 4位のドゥラメンテはアーニング・インデックス(出走馬1頭当たりが獲得した賞金の平均値を1・00として、各々の種牡馬の産駒の平均獲得賞金の割合を数値で表したもの)で上位5頭の中で最も高い2・01だから、種牡馬としては優秀だった。現4歳世代がラストクロップなのが本当に惜しまれる。

 5位はエピファネイア。ちなみに、2歳リーディンでトップだったのもエピファネイアだ。通算では120勝とキタサンやドゥラメンテを上回っていたのだが、賞金の低い2歳戦での勝利が多いから、この順位に。逆に言うなら、2歳戦では信頼できる種牡馬だと言うこと。ただ、昨年はGⅠで〈02216〉。一時期の大一番での強さがやや影を潜めている点は気になるが……。

 ファーストシーズンサイヤーでトップだったのはコントレイル。2歳総合でも4位に入っており、昨年の本命馬の面目躍如といったところ。とにかく大崩れが少ない半面、やや勝ち切れない印象もあったが、20勝のうち千八8勝、二千7勝だから、予想以上に距離はもつタイプか。中距離以上のレースが少ない2歳戦では本領を発揮していなかった可能性も十分ありそう。真価を発揮するのクラシックシーズン本番かも。

時計勝負になったことで短距離での経験とスピード勝負に強い配合生きたフェアリーS

 ここからは先週の重賞を振り返りたい。日曜に中山で行われたフェアリーSは3連単87万円と波乱の決着。勝ったのは5番人気のブラックチャリスだった。

 ブラックチャリスは。3代母がシルバーレーンで、近親にはブラックホークやピンクカメオなどがいる血筋。母ゴールドチャリスも6~7Fで3勝とスピード色の強い母系だ。デビュー戦は函館千二でレコード勝ち。それだけにデビュー4戦目で初のマイル戦となる今回は距離延長が課題だと思っていた。それが持ち前のスピードで好位を取ると、直線もしぶとく伸びて勝利。勝ち時計の1分33秒6は過去の10年でも昨年に次いで2番目に速い時計だ。スピード勝負に強いタイプだけに時計勝負なったのも良かったか。ただ、マイルまではこなしたが、さすがにこれ以上距離が延びると厳しそう。将来的にはもう少し短い距離が中心になるのではないか。

 ②着ビッグカレンルーフも母、祖母ともに千二で勝ち鞍のあるスプリンタータイプ。インリアリティの6×7×5のクロスもあり、スピード勝負に強い配合だ。③着レオアジャイルは父ダノンスマッシュがロードカナロア直子のスプリンターで、上位3頭とも今回が初マイル。②③着は内枠でコース利もあっての好走だろうが、時計勝負になったことで短距離でのレース経験と、スピード勝負に強い配合が生きた一戦だったのではないか。

シンザン記念はマイラー配合サンダーストラックが距離短縮でV

 月曜京都で行われたシンザン記念はロードカナロア産駒のサンダーストラックが制した。デビュー戦をマイルで勝ち、前走は二千の黄菊賞で⑤着。再度マイルに距離を戻しての重賞制覇である。前の方でも書いたが、やはりカナロア産駒は父のイメージ通りの距離レンジの馬が増えてきたようだ。サンダーストラックは母の父が豪州スピード型のヒルチンブルック。母シーブルックも豪マイルGⅠ勝ち馬だか、らやはりマイルが主戦場だろう。

 ②着はリアルスティール産駒のサウンドムーブ。こちらも千八からの距離短縮だった。祖母は千四重賞、ファンタジーS勝ち馬のサウンドリアーナ。非根幹距離向きの馬が多いリアルスティール産駒だけに、同馬も意外と7F戦ならもっと走るかもしれない。

亀井辰之介

 競馬好きの父親の影響もあり、子供のころから競馬中継を一緒に観戦。最初は父親が馬券を当てるともらえる臨時の小遣いが目当てだったが(ただし、父は穴党だったため、あまり的中した記憶はない……)、ある日、シンボリルドルフといういかにも強そうな名前の馬が、強く勝つ姿に魅入られたのが競馬ファンになったはじまり。
 その後はテレビゲームの競馬ソフトにどっぷりハマり、今までに遊んできた競馬ゲームは数知れず。その時に競走馬の配合の奥深さを知り、血統に興味を持ったのが今の予想スタイルの根幹か。現在でもたまにゲームをたしなみ、好きだった競走馬の産駒を活躍させることが小さな喜び。
 予想スタイルはもちろん“血統”。各馬の血統を分析。得手、不得手を見極め得意条件に出走する時に狙い撃ち! 好配当を目指します。

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