小島良太のおふも~どでゆるっトーク

ロブチェンの2冠達成後、真っ先に電話した相手は…

公開日:2026年6月2日 12:00 更新日:2026年6月2日 12:14

 競馬の祭典であり、全てのホースマンの夢である日本ダービーが無事終わりました。この栄冠を手にしたのは皐月賞馬ロブチェン。2冠馬の誕生の瞬間でもありました。

 僕は既に函館競馬場に滞在出張に来ているので生観戦というわけにはいきませんでしたが、テレビの前で釘付け状態。個人的に応援していたのはメイショウハチコウとゴンちゃんが騎乗していたエムズビギン。それでも最後の最後、ゴール前の大接戦には痺れましたね。

 ロブチェンの勝利が決まるやいなや、僕は真っ先にある人物にお祝いの電話をしました。

「やったね! おめでとうございます!」

 話している相手はというと……、コパさんでした(笑)

 はい、ご存知の通り、ロブチェンのオーナーでもなければ、直接的に何の関係もありません。

 ですが、ロブチェンが皐月賞を制した時、一部で話題になったのが、その母親であるソングライティング。実は今、コパさんが繁殖牝馬として所有しているのです。

 ロブチェン自体はノーザンファームで2023年に生まれました。その後に母親のソングライティングが2024年のミックスセールでお腹の中にコパノリッキー産駒を宿した状態で、繁殖牝馬のセリに出されていたのです。それを競り落としたのがコパさんというわけです。

 まあ、今となっては、とんでもないお得な買い物をしたわけです。しかも、その経緯がまた凄いのひと言。本人いわく「入院してて暇でよ。そん時にセリ名簿を何となく見てたら、リッキーの子がお腹に入ってる繁殖馬がセリに出ててな。リッキーだしどうせ誰も買わないだろうから、俺が買うかな」と軽い気持ちで購入を決めたそうです。そして入院中だったため、本人は行かず、代理の方にセリ場へ足を運んでもらい、予想通り(?)に誰にも競られることもなく、最初のひと声の500万円で落札。

「リッキーの子供買うにしたって500万はかかるわけだろ。それが繁殖牝馬もついての値段が500万だぞ。安いもんだよ」

 とのことでした。また、ロブチェンが大活躍したことで、ワールドプレミアを交配すればロブチェンの全弟や全妹の誕生も可能となってきます。

 そう考えた僕は「コパさんもワールドを種付けしちゃなよ~」と水を向けると、

「実はもう今年、すでに付けた(笑) 抜かりないだろ(笑)」

 さすがコパさんです。

 ここからは冗談話ですが「産まれてきたらセレクトセールに出そうかなあ~」なんて茶目っ気たっぷり言うもんですから、こちらも「ソングライティングを買い戻すというオファーが来たらどうするの? 先方は5億で買い戻しても2年で元は簡単に取れちゃうでしょう」なんて架空の話で盛り上がっていました。

「おい良太、これが俺の風水パワーだぞ。お前はいつも俺の風水を信じてないけど、これで少しは信じただろ!」なんて笑い話に花が咲きました。いやぁ、あらためてコパさんて持ってる人だよなぁ~と、しみじみ感じてしまいます。

 思い起こせば、コパノキッキングをアメリカで購入した際もそう。脚が曲がっていることが懸念されて、誰にも競られずに落札して、あれだけの成績を残してしまう。それを考えると、〝やっぱり風水って凄いのかなぁ~〟と少しコパさんの言うことを信じてみようと思った今回のダービーでした。

 実はコパさんと知り合ったのは馬主資格を取ったばかりの頃。以来、歳こそ離れているものの、ほぼ仕事抜きでのお友達としてのお付き合いを長く続けています。

 電話やメールで「今日はどっちの方向に向いて頭を下げろ」とか教えてくれるのですが、「はいはい」と軽く返事をする僕に「お前なぁ、普通はみんなお金を払って風水を聞きにくるんだぞ。タダで教えてるのにお前って奴は」なんて話ができるのも長い友達付き合いをしてきたからでしょうか。

 数年に一回くらいは仕事上の付き合いもありますが、ほぼ完全プライベートだけの付き合い。馬主と厩舎関係者という間柄じゃないところがまたミソなんですけどね。

 さて、風水パワーが加わったソングライティングのこれからの子供達。一体どんな活躍をしていくのか、今から楽しみですね。競馬ってホント面白い。

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小島良太

調教助手
美浦トレセンで30年以上、馬をつくってきた職人。サクラローレル、マンハッタンカフェ、イーグルカフェなどのGⅠ馬に携わってきた。競馬一族の出身で、交友関係は調教師、騎手、馬主、牧場関係者と東西問わずに幅広い。また、長年に渡って札幌、函館、小倉と長期間の滞在競馬もこなしている。

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