カランダガンは強かった。坂下で反応した瞬間に“来るな”と思わせる脚だった。惜敗続きの善戦マン中は直線半ばの手前替えが多く、連勝機に入ってからは抜け出し、1頭になってからしか手前を替えなかった。この脚力アップに気付いていたが、“時計の壁”を破れないとも思った。記者のレベルが低かったということだ。ただし、今回もゴール前の4完歩は左手前。コラムで唱えた右回りはより強いフシがある。幼顔の4歳でセン馬でもあるから、まだ伸びシロは相当ある。再来日を期待したい。
【阪神11R・鳴尾記念】 団野ウエストナウの連勝に期待する。
蟻洞明けの東京戦をひとたたきした前走のアンドロメダSが鮮やかな差し切りだった。力んだ2走前とは違い、折り合って中団前の8番手。4角で6頭分もの大外を回りながらも最後まで脚が続いたから強い勝ち方。オープン昇級後に⑩⑩⑱着と2ケタ着順が続いた後の一変だったが、これくらいは走れていい。
デビュー戦では既走馬相手の未勝利戦を差し切り、続く京都新聞杯はスタンド前で物見をしつつも先行策から②着と連対を死守した。先々の活躍が期待できるデビュー2戦でもあったからだ。
「生ずるい面が出てきてね。それで加矢太(小牧加騎手)に、角馬場での8の字フラットワークから、気持ちを抜かさないよう乗ってもらったんだよ。障害も練習して、飛ばして。騎乗者の指示に従順になるように、きつく調教したんだ。障害の効果でトモのバランスも良くなったし、団野との手が合ったのもあるね」
佐々木師が激変の裏側を教えてくれた。3頭併せで追えて好調キープの今回なら、まだ買える。
1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。





























