念願のBCクラシックを勝利 フォーエバーヤングはイクイノックスの続いて世界一になれるのか

公開日:2025年11月6日 14:00 更新日:2025年11月6日 14:31

 まだ興奮からさめない競馬ファンも多いのではないか。

 日曜(2日)の朝、アメリカの頂上決戦であるBCクラシックをフォーエバーヤングが制覇。日本の競馬の歴史に大きな一ページを刻んでから、まだ1週間もたっていないからだ。

 特に今年は戦前、「史上最高のメンバー」ともいわれていた。

 残念ながら今年のケンタッキーダービー馬ソヴリンティは熱発で出走取り消しとなったが、②着が昨年の覇者シエラレオーネで、③着は一昨年の米最優秀2歳牡馬でGⅠ4勝のフィアースネス。フォーエバーヤングを含めたこの3頭は、昨年のBCクラシックでもしのぎを削っていた。

 ④着の3歳馬ジャーナリズムは今年のGⅠプリークネスSの勝ち馬。⑤着のマインドフレームはスティーブンフォスターSなどGⅠ2勝馬だ。

 ⑥着以降も、GⅠペンシルベニアダービーの勝ち馬バエザ、GⅠグッドウッドSの勝ち馬ネバダビーチ、GⅠジョッキークラブゴールドC馬アンティクエリアンと続く。まさに凄い顔ぶれだ。

 レース前、10月5日までのレースを対象とした「ロンジンワールドベストレースホースランキング」ではアイルランドのオンブズマンが128でトップ。今年はプリンスオブウェールズS、英インターナショナルSとGⅠを2勝している。

 集計後の10月18日、英チャンピオンSに出走。ジャパンCを予定しているカランダガンの②着だった。

 これに続く127が4頭いて、フランスのダリズ、アイルランドのフィールドオブゴールド、前記ソヴリンティにフォーエバーヤングだ。

 ダリズは今年の凱旋門賞馬。レースは10月5日だから、これは最新のレーティングになる。

 フィールドオブゴールドは今年の愛2000ギニー、セントジェームズパレスSとマイルのGⅠを2勝。10月18日のクイーンエリザベスⅡ世Sで⑤着だったから、これ以上の数値の伸びは考えられない。

 となれば、フォーエバーヤングの強敵はカランダガンか。

 レーティング125からどこまで伸びるか。128だったオンブズマンに前走で2馬身4分の1差をつける快勝。相手が世界一だっただけに、128くらいまではあるかもしれない。

 ただ、フォーエバーヤングは127から歴代最高のメンバーを相手に勝利。負かしたシエラレオーネ、ジャーナリズム、マインドフレームはいずれも120で、フィアースネスは125。これに半馬身、1馬身差だったから、128となるか、それとも127で据え置きか。

 マイルで1馬身=2ポンドがレーティングの考え方。ダート二千メートルでは4馬身=6ポンド(1馬身あたり1・5ポンド)といわれている。フィアースネスとの差だけなら1馬身半=2ポンドで、128になることは十分にあるが、さて、どうなるか。

 最終的にはジャパンCのカランダガン次第になるが、12月に香港で開催される国際ハンデキャッパーによる会議で決定される。正式な「ワールドベストレースホースランキング」の発表は来年1月の予定。フォーエバーヤングはジャスタウェイ、イクイノックスに続いて、日本馬3頭目の世界一となるか。

2012年生まれはまさに種牡馬黄金世代

 さて、そのフォーエバーヤングの父はリアルスティール。ともに矢作師の管理馬だ。

 2012年生まれで、15年のクラシック3冠はフル参戦。ダービーは④着だったが、皐月賞、菊花賞はともに②着だった。

 この年の皐月賞、ダービーの2冠を制したのがドゥラメンテで、菊花賞がキタサンブラック。今、まさに日本の競馬界を支えている種牡馬3頭といえよう。

 ドゥラメンテは先週、マスカレードボールが天皇賞・秋を制したばかりで、これがJRAのGⅠ15勝目。他にも3冠牝馬リバティアイランド、GⅠ3勝のタイトルホルダーなどがいる。

 キタサンブラックは、レーティング世界一となったイクイノックスのほか、今年のダービー馬クロワデュノール、昨年のJBCクラシック、今年の南部杯を制したウィルソンテソーロを輩出。この3頭の種牡馬が同期というのは凄いことだ。現役時代も派手だったが、種牡馬としても黄金世代といえよう。

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