【有馬記念】メイショウタバル春秋グランプリ統一だ

公開日:2025年12月23日 14:00 更新日:2025年12月23日 14:06

抜群の気配で舞台も歓迎

 メイショウタバルが春秋グランプリ制覇を狙う。

 宝塚記念はケタ違いに強かった。好スタートから注文通りに主導権を握ると、前半5F59秒1のハイペース逃げ。道中では息を入れるどころか残り1000メートルから徐々にペースを上げて、11秒9―11秒9―11秒8―11秒7―12秒5。まさに“肉を切らせて骨を断つ”逃亡劇で、後続を3馬身も千切ってみせた。

 ひと回り成長した姿を見せたのが、前走の天皇賞・秋である。

 春GⅠとは打って変わって、前半5F62秒0のスローに持ち込んだ。逃げた過去7戦のうち最も遅いラップ形態となったが、道中ではピタリと折り合ったから精神面の成熟は明らかだろう。石橋師が振り返る。

「⑥着に敗れたけど、悲観するほどじゃない。あのペースで行けたのは収穫だし、驚きもあった。最後は差し返していたからね。距離を延ばすにあたって、ああいう競馬ができたのは収穫だよ」

 円熟味を増して挑む暮れの大一番。気配も抜群だ。

 中間はいつも通りCウッドメインの調整で好時計を連発している。特に1週前追いは6F79秒8―36秒5、1F11秒4と攻めてきた。道中では僚馬の約2馬身後ろで折り合うと、4角では追い出しを待つ余裕も。仕掛けられると内から並ぶ間もなく抜き去って、2馬身先着でゴール板を駆け抜けた。

 見届けた指揮官は「1週前だからしっかり負荷を。予定通り。うまく我慢していたし、以前と比べても抑えが利いてる。いい追い切りができたと思うよ」と満足げ。さらに、「瞬発力が要求される東京よりも、中山の方がいい」と舞台替わりも歓迎だ。

 春からひと皮むけた今なら、史上12頭目の春秋制覇をやってのけても不思議ない。偉業達成となるか注目だ。

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