【日本ダービー】リベンジに燃える皐月賞②~⑤着馬 それぞれの敗因と逆転の可能性を探る

公開日:2025年5月27日 14:00 更新日:2025年5月30日 11:00

 まず今年の皐月賞が例年と違うのは、史上初めてCコースで行われたということ。内ラチは昨年までのBコースから3メートル外へ移動し、幅員も一番狭いところで14メートル。Bコースの17メートルより3メートルも狭いから、当然、タイトな競馬になりやすい。結果、3カ所で制裁が出るレースとなった。

 ②着クロワデュノールは向正面でアロヒアリイが内側に斜行した際、進路が狭くなって手綱を引く場面が。その後は挽回を強いられ、3角から早めに前をとらえにいかざるを得なかった。

 展開面でも残り5Fからゴールまでずっと11秒台と後半は全く息の入らない流れ。先行勢が総崩れする中、[4][6][2]の位置取りで連対確保は負けて強しといっていい。

 ③着マスカレードボールはスタート後にエリキング(⑪着)とポジションを取り合って何度も接触(鞍上の横山武は十分な間隔がないのに先行馬を追い抜こうとしたことについて過怠金5万円)があり、1角で外に膨れて後方からに。道中もまくる馬がいて4角13番手だったが、勝ち馬を追うように上がり3F33秒9の末脚を繰り出して0秒3差まで猛追してきた。

 昨暮れのホープフルSで⑪着大敗。戦前は“小回りの中山は合わない”という声があった中でこの走りだ。今回は3戦3勝の左回り。共同通信杯を押し切った東京に替わる。条件が大きく好転するのは間違いない。

 ④着ジョバンニは向正面でニシノエージェントが外側に斜行した際に挟まれる形で接触。その直後にも前が詰まり、外にいたミュージアムマイルとぶつかってポジションを下げてしまった。直線では盛り返すように伸びていただけに、あそこがスムーズならと悔やまれる一戦だ。

 ここまで〈2301〉とコースを問わず大崩れしない堅実さが強みだ。左回りは中京(野路菊S②着)で経験済み。初の東京でも。

 ⑤着サトノシャイニングに至っては1角、向正面と2度も玉突き状態でぶつけられる不利を受けている。8枠16番スタートで終始、馬群の外を回るロスも大きかった中で掲示板入り。あらためて力を示した格好だ。

 今回は武豊との初コンビで挑む。これまでダービー6勝と最も勝ち方を知っているレジェンドが華麗にエスコートする。

皐月賞レース後の談話

②着クロワデュノール(北村友騎手) 1、2角の入りではベストポジションだと思いました。ただ、まくってこられた時に外から押し込まれて、引っ張らざるを得ない状況になりました。そこが非常にもったいなかったと思います。競馬なので仕方ないところですが、力は見せてくれました。不利を食らいながらもリカバリーして、馬はしっかり走り切ってくれてます。凄い馬だと思うし、また頑張ってくれたら、と思います。

③着マスカレードボール(横山武騎手) スタートを決めてポジションを取りたいと、(手塚)先生と話していたんですが、できなかったです。それでもしまいは目を引く伸びを見せてくれました。会見で言ったように中山は得意じゃないんですが、きょうは能力だけで来てくれた感じですね。順調ならダービーが楽しみです。

④着ジョバンニ(松山騎手) 枠が良かったし、返し馬の雰囲気から前走を使って良くなってると感じました。ホープフルS同様に力を出せる態勢でしたね。スタートが良くて、人気のクロワデュノールの後ろを取れたので、前半は理想の形でした。攻めた中でも折り合いがついていい感じだったんですが、向正面で挟まれる不利があって位置取りが下がったのが悔やまれます。トモをぶつけられてバランスを崩しながらも、最後はもう一度追い込む力を見せただけに悔しいです。

⑤着サトノシャイニング(西村淳騎手) 1角、向正面と何回も当てられました。落ち着いたところで当てられてエキサイトしてしまい、終始ストレスのかかる競馬になってしまいましたね。3、4角で少しズブさを見せるのはいつものこと。それでも直線は前をとらえられると思ったくらいでした。きょうは運がなかったです。

最新記事一覧

  • アクセスランキング
  • 週間