【函館2歳S】ブラックチャリス決める

公開日:2025年7月15日 14:00 更新日:2025年7月15日 14:00

同舞台でレコードV

 函館2歳Sには函館で勝ち上がってきた組はもちろん、他場や道営からも参戦。混戦模様に拍車をかけている。まずは同舞台で結果を出してきた馬に注目したい。

 ブラックチャリスは先月21日の芝千二で行われた新馬戦でそれまでのレコードタイムだった1分8秒4を0秒2更新して勝った快速の持ち主。

 レースぶりもハナを切ってそのまま、という新馬戦にありがちな単調な形ではなく、10番枠から好発を決めてインへ。4角では他馬が外にいたが、直線入り口で進路をつくって態勢を整えて追い出されるとグイグイと伸びて勝ち切るという味なレース内容だったことも評価を一段上げる。

 中間の調整過程もここへ向けて入念に準備されていることを後押し。レース間隔があくと短期放牧を挟んで再始動というケースが散見されるが、体調が安定しない2歳馬にとって環境の変化や輸送が続くのは決してプラス材料とは言えない。踏まえて陣営は函館在厩でしっかりと疲れを取ってから調教を再開するというメニューを選択してきた。

 その決断が奏功して馬体はすっかり回復。歩様にも硬さはない。1週前はウッドで70秒1―39秒8、1F12秒6。1秒以上先行して、いっぱいに追われる相手を尻目に余裕十分に併入を果たした。

「能力はあるけど、初戦は“まだかな”と思っていたのでびっくり。そんな感じだったから上積みあるよ。カイバもしっかり食べていい雰囲気で送り出せそう」

 そう言うのは調教パートナーの南井助手だ。

 若駒の繊細な面を考慮した丁寧な仕上げで世代の一番星を奪取する準備は万端整っている。

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