【七夕賞】コスモフリーゲン重賞初挑戦V
公開日:2025年7月14日 14:00 更新日:2025年7月14日 14:00
少ないキャリア、晩成血統で広がる今後の可能性
サマー2000シリーズ第2戦の七夕賞を制したのはコスモフリーゲン。重賞初挑戦でうれしい初制覇となった。
3勝クラスを勝ち上がったばかりでも2番人気に支持されていたが、その期待に応えるレースぶりだった。
スタートを決めると、鞍上は迷わずハナを切る構え。かといって、無理に手を動かさず1コーナーに入った。前半5F通過が59秒4。淡々と流れる展開の中で競られることもなく、理想的な形で直線へ。残り1F手前でステッキが入り、力強い脚取りでドゥラドーレスの猛追を振り切った。
「早くから行きたがってたんで、“まだだよ、まだだよ”となだめながらの運び。最後もよくしのいでくれました」と噛みしめるように振り返った。この我慢が最後のひと伸びにつながった。
ともあれ、ここにきての地力強化には目を見張るものがある。これも晩成型スクリーンヒーローの血か。
父は4歳秋にアルゼンチン共和国杯からの連勝でジャパンCを制覇。代表産駒でいえば、モーリスが4歳春に安田記念でGⅠ初制覇。その後の快進撃(マイルCS、香港マイル、チャンピオンズマイル、天皇賞・秋、香港C勝ち)は周知の通りだ。有馬記念馬ゴールドアクターも4歳夏頃から破竹の5連勝を飾った。この成長力は見逃せない。
ちなみに、コスモフリーゲンもツメ不安や骨折で2度の長期休養を経て今回がキャリア9戦目。まだ5歳だから伸びしろは十分だ。
「まだまだこれで終わる馬ではないので、この後も力をつけてくれると思います」と主戦は明るい見通しを話す。
次走は未定ながら、七夕賞①着で「サマー2000シリーズ」チャンピオンの資格も。いずれにしても、大舞台へのスタートラインに立ったことは間違いない。