【日本ダービー】ミュージアムマイルは王道ローテで史上25頭目の春2冠目指す
公開日:2025年5月26日 14:00 更新日:2025年5月30日 11:00
皐月賞からのGⅠ連勝を目指すミュージアムマイル。一昨年はソールオリエンス、昨年はジャスティンミラノがともにダービーでは②着に敗れて、惜しくも春2冠を逃している。
今回、ミュージアムが皐月賞、ダービーの2冠達成なら、20年コントレイル以来、史上25頭目の快挙となる。
過去の24頭のうち、セントライト、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイルの8頭が成し遂げている3冠制覇。その偉業にリーチをかけることができるのだ。
世代の中で唯一、3冠馬になる“権利”を持っているミュージアム。そのローテーションを振り返ると、年明け初戦の弥生賞ディープインパクト記念で④着に敗れてからの皐月賞勝利だった。
近年はクラシックに向かうステップも多様化しており、トライアルを使わず皐月賞にぶっつけで参戦するケースも多い。実際、1番人気で②着だったクロワデュノールがこのパターンだ。
弥生賞→皐月賞→ダービーの春3戦というと、古くはミスターシービーやシンボリルドルフといった名馬がこのローテーションでダービー制覇を果たした。
昭和からあるクラシックの王道ではあるが、意外(?)なことに、近年もこのステップを踏んでダービーを制したケースは多い。
2000年代だと、まず弥生賞の冠にもなっている05年ディープインパクト(①①着)、09年ロジユニヴァース(①⑭着)の2頭がそう(カッコ内は弥生賞、皐月賞の着順)。
2010年代では14年ワンアンドオンリー(②④着)、16年のマカヒキ(①②着)、18年ワグネリアン(②⑦着)の3頭が該当する。
そして、2020年代に入るとトライアルをパスすることが多くなる中でも、5頭のダービー馬のうち22年ドウデュース(②③着)、23年タスティエーラ(①②着)の2頭がこのローテーションだった。
3歳牝馬の主要ステップだったチューリップ賞↓桜花賞からのオークス制覇は17年ソウルスターリングを最後に出ていない。その翌年のアーモンドアイから明らかに傾向が変わったが、牡馬3冠はまだまだ王道ローテが健在である。
さらに、ミュージアムの場合は暮れの朝日杯FS②着から弥生賞、皐月賞を経ての参戦。着順こそ違えど、ドウデュースと同じ足跡をたどっているのだ。
昨年は京成杯①着から皐月賞を右前脚跛行で競走除外になったダノンデサイルが、過去になかったステップでダービー馬に輝いた。
今年は昭和から数多くの名馬が歩んできた王道で、2冠達成なるかにも注目したい。