春のGⅠシリーズが開幕。初戦の高松宮記念はサトノレーヴが連覇を達成した。
昨秋のスプリンターズSでは1番人気で④着に敗れたが、ロードカナロア産駒はスプリンターズSとは相性が悪い。特にサトノのような差しタイプは、直線の短い中山では持ち味を発揮しにくい。
今回は道中10番手から脚をため、直線で外に出すとグイグイと加速。ラストまで脚色が衰えることなく②着には2馬身をつける完勝だった。特にカナロア×母の父サクラバクシンオーの配合は23年ファストフォースも出しており、同レースで再現性の高い組み合わせ。今後も同配合は積極的に狙っていきたい。
一方で痛恨だったのが②着レッドモンレーブを無印にした点。同じカカナロア産駒でありながら軽視してしまった。血統面で言えば祖母がエアグルーヴで母ラストグルーヴも千八での勝ち馬と中距離寄り。母系がスタミナ型のカナロア産駒は距離をこなす馬が多いため、距離のスペシャリストの多いここでは評価を下げたのだが、父の適性がそれを上回った形だ。
レッドは母系にトニービンの血が入っており、サトノレーヴと同様に持続力型の差しタイプ、中京適性も十分だった。母系に限らず高松宮記念でのカナロア産駒の軽視は禁物と肝に銘じておきたい。
③着は昨秋のスプリンターズS勝ち馬のウインカーネリアン。こちらはスクリーンヒーロー×マイネルラヴで、馬力としぶとさが武器の先行馬。適性的にはやはり中京よりも中山の方が上になる。今回も4番手から残り1Fで抜け出しかけたところでサトノにかわされている。それでも③着を確保したあたりが地力の高さだ。
④⑤着はパンジャタワー、レイピアでともにタワーオブロンドン産駒。父は4歳秋のスプリンターズSでGⅠ初制覇。初年度産駒のこの2頭も4歳の今年はもうひと伸びがあってもいいと思っている。ただ、父が中山GⅠの勝ち馬。産駒も6Fでの勝ち鞍は福島がトップで阪神、札幌、小倉と続くように小回りの方がいい傾向も。こちらも高松宮記念よりスプリンターズSの方がいいイメージはある。
スタミナ自慢レイデオロ産駒が2週連続で重賞V
土曜中山の日経賞は良馬場でも、ダートが重馬場だったように雨上がり。昨年も稍重だったようにこの時季は雨の影響を受けやすい。そのためタフな馬場に強いキングマンボ系が前5年で3勝と好走傾向を示している。
今年の勝ち馬マイユニバースもレイデオロ産駒でキングマンボ系。前週の阪神大賞典も同産駒のアドマイヤテラが制したように、同系の中でもスタミナ勝負への適性が高い。今後も中山二千五百㍍で行われる日経賞では注目していていい種牡馬ではないかと思う。
また同馬はハッピートレイルズの牝系でキングマンボ系と非常に相性がいい点も見逃せない。昨年の有馬記念を制したミュージアムマイルとは祖母ロレットチャペルが同じで、中山適性も申し分なし。母系にロベルトを内包。持ち味を存分に発揮した。
②着ミクニインスパイアはアドマイヤマーズ産駒。マーズはダイワメジャーの直子で距離がもたない印象だが、昨年は秋華賞馬のエンブロイダリーも出しており、メジャーよりも距離はもつ。マーズの母系にサドラーズウェルズの血が入っており、その影響があるのかも。同馬も二千以上で4勝。中山二千五百はこのレースを含め①①②着。母系も北米系で小回りでの適性が高い配合だった。
毎日杯勝ちアルトラムスがサンデーの切れで差し切り
土曜阪神の毎日杯は1番人気のアルトラムスがV。上がり3F33秒1の決め手勝負となり、サンデーサイレンスの3×4×4のクロスを持った同馬が能力を発揮した。半面、クロスがきついため気性面に難しさのある点がネック。今回は一息入って落ち着きがあったことも良かったか。今後も気性面との戦いになるが、はまれば世代でも上位の切れ味を持つ。
②着ローベルクランツもサンデーの3×4のクロス持つ。祖母ブルーメンブラットだから母系もいい決め手を持っている配合だ。今回は2番手からの競馬になったが、ラストは33秒4としっかり脚は使えている。ただ、この牝系は遅咲きタイプが多いのが特徴。本格化は秋以降とみる。
③着カフジエメンタールは祖母フサイチパンドラの良血馬。父は昨年の新種牡馬のポエティックフレアで、産駒はよく走っている。父がマイラーで産駒も同様の傾向が出ているため、距離は二千ぐらいまでが守備範囲だろう。
最後に日曜に中山で行われたマーチSはサンデーファンデーが昨年のプロキオンS以来の重賞2勝目を挙げた。
父スズカコーズウェイに母の父がスマートボーイ、母ラストヒットなど、グランド牧場の結晶ともいえる配合だ。スズカコーズウェイは現役時代、芝で6勝だったが、産駒は通算59勝のうち58勝がダートとジャイアンツコーズウェイ(ストームキャット系)×フレンチデピュティらしい砂向きの種牡馬となっている。母の父スマートボーイは03年のマーチS勝ち馬。機動力のあるダートの中距離型で今回も道中でポジションを上げての押し切り。スピードのある配合だから、稍重で脚抜きのいいダートも味方した一戦だった。
























