日曜に東京で行われた今年初のGⅠフェブラリーSはコスタノヴァが連覇を達成した。
ここ2走は大きな出遅れもありそこを不安視されて2番人気だったが、今回は半馬身ほどの出遅れ。これぐらいなら同馬にとっては出遅れていないも同然といえる。
前走から間隔をあけての出走も良かったか。昨年は根岸Sから中2週での出走だったが、もともとロードカナロア産駒は間隔を取った方がパフォーマンスが安定する傾向。ぶっつけとなる今回のローテーションは昨年よりも好意的に見ていた。さらに今回は中間の調整方法を変え、初ブリンカーを着用といろいろと対策を練ってきた陣営の努力が実った結果だ。
それにしても東京ダートの重賞で強いのがキングマンボ系。これで21年以降は20鞍のうち同系は10勝②着7回。24年の根岸S以来、8戦連続で連対中だ。特にカナロア産駒は前5年で〈7 3 1 10〉で勝率・333、連対率・524。もともとダートの中では砂質の軽い東京だけに、同馬のスピードが生きるのだ。今回の出走馬でカナロア産駒はコスタノヴァ1頭だけ。これで東京ダートは7勝②着1回だから適性は抜けている。やはりこの舞台では逆らってはいけない馬だった。
②着はウィルソンテソーロ。これでJRAのGⅠで②着は4度目だ。配合的な特徴はミスプロとストームキャットの血をまったく持っていない点。近年のダート重賞馬としては珍しい配合といえる。ただ、その分どうしてもスピード不足なのは否めないところか。地方ではJBCクラシック、南部杯と2つの勝ち鞍があるが、中央であと一歩勝ち切れないのは〝軽さ〟が足りないのだろう。それでもこれだけの成績を残していることが、この馬のポテンシャルの高さ。将来を考えるとダート馬ながらミスプロ、ストームキャットの血を持たない配合は、種牡馬とすれば非常に魅力的だといえる。
1番人気のダブルハートボンドが③着。昨年のチャンピオンズC勝ち馬だが、今回が初のマイル戦。芝スタートも今回が初めてだった。ストームキャット、ミスプロ、デピュティミニスターと米国スピード型の多い配合から東京マイルのスピード勝負にも対応できるかと思ったが、今回は中団からの競馬とややいつもよりは後ろの位置取り。戸惑いがなかった訳ではなかったのだろう。十分に力は示しているが、やはりベストはオールダートの中距離戦ということになりそうだ。
ダイヤモンドSは今年も〝切れるスタミナ型〟 レース相性のいいミスプロのクロス持ちが②③着と好走
土曜に東京で行われたダイヤモンドSは長距離戦だが、東京の長い直線で瞬発力も同時に問われるレース。単なるスタミナ型では足りず〝切れるスタミナ型〟が理想だ。
今年はトップハンデのスティンガーグラスがV。半姉に阪神JF勝ちのダノンファンタジーのいる血筋だが、父がディープインパクトからより母系の適性を引き出しやすいキズナに変わっている。三千㍍超のレースは初めてでも、母はアルゼンチンで二千、二千二百㍍ダートのGⅠを勝っており、もともとスタミナのある母系だ。
昨年は目黒記念とアルゼンチン共和国杯に出走して⑪②着と両極端な成績。この2レースは同じ東京の二千五百㍍戦なのだが、前者は持続力勝負に、後者は決め手勝負と真逆の傾向になりやすい。この結果からもスティンガーは瞬発力寄りのなのは間違いないだろう。同じく長距離戦でも切れが求められるダイヤモンドSで好走したのも納得がいく。ちなみに、昨年のステイヤーズS勝ち馬で目黒記念②着と持続力型のホーエリートは今回⑤着に敗れている。
切れが求められるレースだったことは②③着を見ても明らか。②着ファイアンクランツ、③着ブレイヴロッカーとも父がキングマンボ系で、ミスプロ系のクロスでスピードを補完している。ちなみに前2年の勝ち馬もこの父キンカメ系でミスプロのクロス持ち。このレースと非常に相性のいい配合であることは覚えておきたい。
欧州型のパワーとスピードが炸裂 阪急杯はソンシがレコードV
土曜に阪神競馬場で行われ阪急杯はソンシが千四1分18秒9のレコードでV。もともと期待されていた馬だが、今回は骨折で約1年ぶりの実戦。それでこの勝ちっぷりだからやはり能力は高い。
父ナイトオブサンダーはドバウィ直子で欧州のマイルGⅠを2勝。母の父ネイエフ、祖母の父オアシスドリームと父、母の父ともにミスプロ系ながら、欧州型のパワーとスピードに寄った配合。加えてサドラーズウェルズの4×5のクロスも内包している。直線に急坂のある阪神でもラストで脚が全く鈍らなかったのはこの底力の裏付けだろう。欧州色が強い分、非根幹距離もマッチした印象。配合から晩成型のイメージもあり、いい復帰戦になった。
逆に②着ララマセラシオンはカリフォルニアクローム×クロフネと北米寄りの配合。持ち前のスピードの持続力を生かしてラストはいい脚で伸びてきたが、開幕週の馬場ではここまでが精いっぱい。ただ、前2走は時計のかかる京都で走ったように、大型馬でダート色も強い配合。レコード決着に対応できたことは大きな収穫だったといえる。
最後に小倉で行われた小倉大賞典はタガノデュードが差し切り。母の父がハーツクライで小倉の中距離重賞と相性のいいトニービン内包馬。末脚の持続力をアップさせる血で、今回のこの馬も道中14→11→7番手と徐々にポジションを上げ、逃げ切り態勢だったケイアイセナをゴール前で捕え切っている。これで3勝クラス→重賞と連勝だ。トニービンに加えて、父ヤマカツエースの母の父がグラスワンダーと成長力のあるロベルト系の血も持っているだけに、5歳にして本格化ムードとみていいだろう。


























