レガレイラが大仕事をやってのける。
今年の有馬記念で大きなポイントになるのは展開。逃げ馬不在のメンバーになったことだろう。
大阪杯を先行策で勝利したベラジオオペラ、昨年は大外枠から2番手につけたスターズオンアースあたりのハナか。いずれにせよ、スローペースになる公算が大きい。
過去10年間で前半5F62秒0以上のスローだった年は3回あり、目立つのが牝馬の活躍だ。
5F通過63秒0だった14年は①着ジェンティルドンナ。62秒5の15年はマリアライトが12番人気で④着に善戦。そして、62秒2だった20年はクロノジェネシス=サラキアのワン・ツーだった。
なら、今年も牝馬の台頭は十分。特に3歳レガレイラには大きな魅力を感じる。
昨暮れのホープフルSではラスト12秒4―12秒0―11秒5の加速ラップの中、強烈な決め手で差し切ってGⅠ初制覇。ポテンシャルとともに中山適性の高さも示した。
今年の皐月賞、ダービー、ローズSでは上がり最速をマークしながら、出遅れや不向きな展開が響いて⑥⑤⑤着まで。
エリザベス女王杯⑤着は課題のスタートに進境が見られたが、マークされる立場で外からフタをされて進路の選択肢を絞られることに。結果、狭いスペースの奪い合いで不利を受けて万事休す。いずれも力負けでないことは明白だ。
一転して今回は人気薄の気楽な立場。牡馬相手のクラシックで1、2番人気に推されていたことを思えば、ようやく“買い場”がきた。乾坤一擲の差し切りにかける。
B型の虎党。父が元専門紙の記者だったこともあり、競馬場デビューはベビーカーに乗っていた頃。本棚に競馬四季報が並ぶ恵まれた家庭環境で育った。アルバイトを経て2000年に入社。03年夏から美浦トレセンに通い始め、担当は堀、相沢、鈴木伸厩舎など。
予想の基本スタンスは“いかに儲けるか”。当たり馬券を手にするために、取材で得た情報だけでなく、データ、馬場、展開、血統とありとあらゆる手段を駆使。人気馬のアラ探しより、一点突破の強力な武器を持つ伏兵を見つけることに血道を上げている。
レース部きってのギャンブル好きで、オート、競輪、競艇と見境なく手を出して勝負勘を養っている。ポーカーは海外の大会で入賞経験もある腕前だ。趣味は祭り、プロ野球、相撲、アメフト観戦など多岐にわたる。ゴルフは典型的な下手の横好き。