【高松宮記念】上がり馬ルガルの血統は父、母の父とも…

公開日:2024年3月21日 14:00 更新日:2024年3月21日 14:00

勝てば日本では史上初

 短距離界の最大の上がり馬がルガルか。

 3歳時の昨年はリステッドの橘Sを制し、GⅢ葵Sで②着。夏から秋にかけては千四で③④着から千二へ。京阪杯ではトウシンマカオの2馬身差②着だったが、今年初戦のシルクロードSでは3馬身差の圧勝だった。

 この時の②着が昨年の阪急杯勝ちや、セントウルS②着、阪神C③着の実績があるアグリ。それを思えば、GⅠでやれても不思議ではない。

 スプリント路線転向で素質が開花したルガル。だが、血統を見ると短距離馬に出るのは“?”である。

 父は15年の日本ダービー馬ドゥラメンテ。

 これまでスプリンターズS、もしくは高松宮記念の勝ち馬で、父が日本ダービー馬というのは2頭しかいない。

 1頭が12年スプリンターズS、13年高松宮記念、スプリンターズSを制したロードカナロアで、キングカメハメハ産駒だ。そしてもう1頭は20年のスプリンターズS馬グランアレグリア。父はディープインパクトだ。

 では、この2頭の母系はというと、ロードカナロアは母の父がストームキャット。競走成績は2歳時にダート8・5FのBCジュベナイルで②着がある程度だが、種牡馬としては主に短距離からマイルを得意とするスプリンターが大半だ。

 グランアレグリアの母の父タピットは04年の米GⅠウッドメモリアルS勝ち。こちらは9Fのレースだが、産駒は短距離から長めの距離をこなす馬までいろいろ。海外ではスプリントGⅠを制した馬もいる。

 では、ルガルはというと父は前記した通りドゥラメンテで、母の父ニューアプローチは08年の英ダービー馬。ちなみに、父、母の父がダービー馬という馬は、過去のJRAのスプリントGⅠ馬には一頭もいない。

 ルガルは血統の常識を超えて、史上初となるのか……。

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