3歳馬はもちろん、古馬も…いつまで続く「重賞初V」の流れ
公開日:2024年1月29日 14:00 更新日:2024年1月29日 14:00
“初タイトル”の流れはいつまで続くのか。
別記の通り根岸Sはエンペラーワケア、シルクロードSはルガルが、それぞれ勝利をおさめた。ともに「重賞初制覇」となったわけだが、今年はこの言葉が続いている。
年始から中山金杯=リカンカブール、京都金杯=コレペティトール、フェアリーS=イフェイオン、シンザン記念=ノーブルロジャーと4重賞すべてそう。続く翌週も愛知杯=ミッキーゴージャス、日経新春杯=ブローザホーン、京成杯=ダノンデサイル。古馬GⅡ2鞍が行われた21日はアメリカJCC=チャックネイトに東海S=ウィリアムバローズがそれぞれ勝利。そして先週の2鞍だ。
この中のコレペティトール、ミッキーゴージャス、エンペラーワケアの3頭は3勝クラスからの連勝だった。このように条件戦→重賞をブッコ抜いた馬は例年、10頭前後だ。それが、1月終了時点で早くも3頭いるのだから、類を見ないペースと言っていい。
このようなトレンドの根源には、ローテーションの多様化がある。
近年はGⅠぶっつけローテが主流になり、海外遠征も増加傾向。この時期で言えば、明け3歳勢は暮れのGⅠから前哨戦を使わずにクラシックへ向かい、古馬勢はサウジ、ドバイ遠征を控えている。つまり、超一流どころは不在で、重賞のハードルが低くなっているというわけ。
今や日本馬は世界トップレベル。関係者が海外に目を向けるのは当然の流れだ。だが、その一方で国内レースの空洞化が進んでいる。番組の見直しが必要かもしれない。
今週のきさらぎ賞はどの馬が勝っても重賞初制覇となるが、東京新聞杯は重賞勝ち馬が9頭もエントリー。トレンドが続くのか、はたまた2月で潮目が変わるのか。