【アイビスサマーダッシュ】1年ぶりオールアットワンス快勝 平凡な時計で問われる今年のレベル
公開日:2023年7月31日 14:00 更新日:2023年7月31日 14:00
アイビスサマーダッシュを勝ったのは9番人気の伏兵オールアットワンス。一昨年のこのレース以来の勝利を1年の休み明けで決めた。
手綱を取ったのは前2年と同じ石川。しかし、本来なら今年は香港から短期免許で来日中のホーが騎乗する予定だった。
ところが、土曜6Rで落馬負傷したことで、日曜も予定していた全レースで乗り替わり。そこで代打に指名されたのが、元主戦だったのだ。
癖を知り尽くしているもともとのパートナーがあいていたのは、陣営にとっても大きかった。
外枠有利な千直で引き当てたのはくしくも2年連続で3番枠。昨年は内ラチ側に進路を取って⑥着だったが、今年は外へと導いた。
「去年は同じ枠で内に行ってダメだったんで、外を選択しました。イメージ通りの競馬でした」
石川の狙い通りに外ラチ沿いで先行馬の後ろを手応え良く追走。ラスト100メートルほどで②着トキメキの内にできたスペースに切れ込んで、スパッと抜け出してきた。
終わってみれば1馬身4分の1差の完勝。鞍上の好騎乗とともに、実績のあるレースでさすがの適性を示したといえよう。
ただし、やや物足りなさを感じたのが勝ちタイムの54秒9だ。当時は51キロだったとはいえ、2年前に勝った時が54秒2。前日の1勝クラスで53秒9の好タイムが出ていたことを思うと、今年のレベルには疑問符をつけざるをえない。
他に重賞勝ち馬は近況一息の8歳馬ライオンボスと長期休養明けで初の千直だったジャングロだけ。イキのいい3歳馬の参戦もなく、低調なメンバー構成。それが、時計になって表れたということか。特殊な舞台で行われる年に一度の重賞だけに、今後のサマースプリントシリーズの参考にはなりづらい結果だった。