先週、早くも新馬勝ち第1号を輩出 ブリックスアンドモルタルにかかる半端ない期待の大きさ

公開日:2023年6月8日 14:00 更新日:2023年6月8日 14:00

 先週から始まった2歳新馬戦。土曜東京では芝マイルで1番人気シュトラウスが②着に1秒5もの大差をつけてデビュー勝ちを決めれば、日曜の牝馬限定戦ではボンドガールが“稍重”ながら、千六1分34秒6の好時計勝ち。ラスト1Fを11秒1で駆け抜けた。

 さらに千四の新馬では1番人気バスターコールが5F57秒8のハイペースで逃げ切り。東京の新馬戦3鞍はいずれも将来性豊かな馬が勝ち上がっている。

 では、阪神はというと土曜の芝千六を逃げ切ったテラメリタが新種牡馬ブリックスアンドモルタルの産駒。なかなかゲートに入らず、鞍上を手こずらせ、ゲートの出も決して良くなかったが、二の脚でハナに立つと、そのまま逃げ切り勝ち。今年デビューの新種牡馬が23年の新馬勝ち第1号となった。

 ディープインパクト、キングカメハメハ、ハーツクライ、ステイゴールドなどなど、日本で走った競走馬が種牡馬としても幅を利かす中、ブリックスアンドモルタルは数少ない輸入種牡馬の大物だ。5歳時の19年はGⅠペガサスWCターフ、ムニスメモリアルH、マンハッタンS、アーリントンミリオンS、BCターフと6戦無敗。社台ファームが日本に導入した馬である。

 イメージとしては古馬になって、さらに良くなり、長い距離もこなしそう。2歳の初陣から結果が出たことは大いに意義があることといえる。

 このように、新種牡馬が初出走初勝利を収めることは決して簡単なことではない。

 例えば、今、最も活躍馬を出しているドゥラメンテ産駒は4頭目の出走となるアスコルターレの新馬勝ちが初勝利。キタサンブラック産駒は延べ6回目の出走だったコナブラックの未勝利勝ちといった具合だ。

 ソングラインの父であるキズナも4頭目。モーリスは今年、すでに前記シュトラウスが勝ち上がったが、産駒がデビューした20年は実に22戦も要したのだ。

 あのディープインパクトでも、デビューVは飾れなかった。初の出走馬となったシュプリームギフトは1番人気で③着。2頭目となったサイレントソニック、3頭目ヒラボクインパクトと国枝厩舎の2頭が続々と新馬勝ちを決めた。

 その点、やはり凄いのがサンデーサイレンス。デビュー第1号のキタサンサイレンスが新馬勝ちを決め、2、3号のプライムステージ、ヤマニンアリーナは同じ新馬戦でワン・ツーを決めたからだ。

 さて、ブリックスアンドモルタルはどこまで活躍できるか。今年の2歳戦の大きな見どころといえよう。

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