凄いオークスだった。陳腐な表現で申し訳ないが、言葉にしようがないのだ。今村ジュウリョクピエロが最後の最後に差し届いたことでドラマチックさが倍増した。
3走前の年始、同馬の芝挑戦は今村騎乗の可否で始まった。連続騎乗していた関東馬の京都ダート遠征が芝転向を後押しした。寺島厩舎は担当で、取材ノートには翌1月5日のダート4R欄に「ジュウリョク今村」とある。師の柔軟さが運命を変えたと言っていいか。そこから3連勝でオークス馬。馬運車転倒、イレ込み、放馬危機などなど。デビュー1年未満で逸話が絶えない大物は秋も楽しみだ。
【京都11R・葵S】 タガノアラリアに◎。
8戦3勝。勝ち負けを繰り返し、着実に力をつけてきた。デビューの昨夏は函館で3戦(④①④着)したが、当時は若さが勝っていた。輸送のない滞在競馬にもかかわらず、パドックはリップチェーンで2人引き。はやる気持ちがあふれていた。函館2歳Sは④着も馬がアクセル、騎手はブレーキの道中でもあった。
秋に成長を見せた。体が440~450キロと増えて④①⑧着。朝日杯FSはマイルが長くて掲示板を外したものの、格段に落ち着きが増して、秋明菊賞は3馬身と千切って2勝目を挙げている。
3歳となり、もう一段階力をつけた。2走前のファルコンSは後方の13番手から上がり33秒1の脚で④着に差し込み、前走の橘Sでは一転、逃げて勝ち切った。改装後の京都千四外回りではオフトレイルのスワンS、ママコチャの安土城Sに続く、1分19秒7で勝っている。持つスピード値を生かせるのはこのスプリント戦だろう。信頼する。
1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。





























