【香港国際競走】スプリント新星、カップは古豪で頭不動の相手探しか

公開日:2024年12月5日 14:00 更新日:2024年12月6日 10:58

 今週日曜はシャティン競馬場で香港国際競走が行われる。

 1日でGⅠが4鞍。

 まず、4R香港ヴァーズ(芝二千四百メートル)はステレンボッシュ、プラダリアが出走。発走は日本時間(以下同)で15時10分。

 5Rの香港スプリント(芝千二百メートル)はサトノレーヴ、トウシンマカオ、ルガルの3頭。発走は15時50分。

 1つ飛んで、7R香港マイル(芝千六百メートル)はジャンタルマンタル、ソウルラッシュの2頭で発走は17時。

 メインの8R香港カップ(芝二千メートル)はタスティエーラ、リバティアイランド。発走は17時40分。合計9頭が現地や欧州の強豪に挑む。

 ただ、スプリントとカップは現地の絶対的エースが日本馬に立ちはだかるから、勝つのは容易ではない。

 スプリントには現地の新星カーインライジングで頭不動の評価だ。

 デビューが23年12月3日だから、ほぼ1年前。初戦勝ちのあとは連続②着だったが、そこから前走まで破竹の7連勝。中でも前走のGⅡジョッキークラブスプリントは鞍上のパートンが残り50メートルあたりで早々とガッツポーズを見せるほど余力たっぷり。ほぼ馬なりで1分7秒43のレコード勝ちだった。

 ちなみに、春の高松宮記念で③着だったビクターザウィナーはジョッキークラブスプリントで逃げて1秒差⑦着。当時、マッドクールから0秒5差だから、単純計算で日本馬よりも0秒5、前にいる計算で、あまりにも高い壁と言えそう。おそらく初のGⅠというのも問題にはならないか。

 そして、最後の香港カップにはあのロマンチックウォリアーが出走してくる。22、23年は春のクイーンエリザベスⅡ世Cに香港カップと、現地の二千メートルGⅠを制して、向かうところ敵なし。今年は来日して安田記念を制したのも記憶に新しい。

 こちらも現地の前哨戦であるGⅡジョッキークラブカップを楽勝。鞍上のマクドナルドが残り100メートルでターフビジョンを確認。最後の50メートルは流して0秒6差をつけた。

 天皇賞・秋で②着と復調したダービー馬タスティエーラ、昨年の3冠牝馬リバティアイランドが怪物相手にどこまでやれるかが焦点といえそう。

ヴァーズとマイルは混戦ムード

 その一方で、大混戦ムードなのが香港ヴァーズだ。前走勝ち馬がゼロ、重賞連対馬もカーインジェネレーションだけ。この馬は前記のジョッキークラブカップでロマンチックウォリアーの②着。同じ距離のカップではなく、こちらに回ってきた。

 アイルランドのA・オブライエン厩舎はルクセンブルク、コンティニュアスの2頭出し。厩舎の主戦・ムーアはルクセンブルクに。BCターフ⑥着からの転戦がどう出るかがポイントか。コンティニュアスはハーツクライ産駒だが、ここ2走が凱旋門賞、英チャンピオンSでともに2ケタ着順と冴えない。

 日本馬ステレンボッシュ、プラダリアにもチャンスがあるか。

 今年は香港マイルも上位拮抗の混戦。日本馬2頭はともに上位人気になっているが、ジャンタルマンタルは復帰戦の予定だった富士Sを回避し、ここは7カ月ぶりで初海外。一方、ソウルラッシュは富士S②着から中3週でマイルCS勝ち。今回はそこから中2週と、逆に間が詰まっている。

 マイルといえば地元・香港勢が強いが、今年の大将格であるヴォイッジバブルは、前哨戦のジョッキークラブマイルを1分32秒8で勝利。また、昨年の香港マイルではあのゴールデンシックスティの1馬身半差②着で、走り慣れた舞台なら、崩れることはなさそう。

 ロマンチックウォリアーが勝った安田記念で⑰着。今年、ドバイターフでも人気を裏切っているのは、輸送がダメなのかも。いずれにせよ、馬券的には面白いレースとなりそうだ。

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