【神戸新聞杯】勝ち馬メイショウタバル、②③着ジューンテイクにショウナンラプンタとも本番への収穫あり
公開日:2024年9月22日 19:00 更新日:2024年9月22日 19:00
4週後までに鞍上鞍下のコミュニケーション力を高められるコンビは──。
菊花賞トライアルの第2弾・神戸新聞杯が終わった。
制したのはメイショウタバルで1角ハナからの逃げ切り。②着は2番手から最後に半馬身差まで詰めたジューンテイクで、③着はショウナンラプンタ。この3頭が4週後に京都で行われる菊花賞への優先出走権を獲得した。
上位3頭の陣営は、いずれも本番への収穫を口にした。
勝ったメイショウは力まずに走ることができるかが戦前の課題でもあったが、大外枠から行き脚をつけずにジワリをハナに立つ競馬。別記の浜中のコメントにあるように「馬の気分に任せて1角を入りたいと思っていた」で、前半千㍍を60秒ジャストで入り、その後の千㍍も59秒3。ペースを緩めず、直線で4馬身あったアドバンテージを守り切った。「ちょっとずつ大人になってきている」と鞍上は成長も口にした。
②着のジューンテイクは、最後に猛追。かわす勢いで伸びてきた。
「本番に余裕を残しつつ。秋初戦とすれば、理想的な競馬ができました」は藤岡佑だ。「スタートを出てポジションを取れた。出して行かなければ、力まない。最後は差し切れる感じでしたが、(勝ち馬との)馬場適性の差ですね。次に向けて期待が持てる内容」と話せば、武英師も「京都の下り坂をイメージできた」と明るい表情を見せている。
そこから、2馬身後方はショウナン。ジューンの後からジリジリと脚を使えた。道中は11番手で馬込みの中で窮屈な競馬を強いられたが、「左に張る面もなく、前進気勢の強さもクリアできました」とは鮫島駿だ。「直線はノビノビと走らせたかったですが、そうでない競馬でも問題なかった。次につながる一戦」と話した。
3頭に共通する課題は〝折り合い〟だったが、二千二百㍍ではクリアできたとしていい。ただし、牡馬クラッシックの最終戦の舞台は淀の三千㍍。向正面スタートから3角の坂を2度、上って下る特殊で未知な設定が待っている。よりテンの入りから力まずに走ることができるかが重要だ。4週後、鞍上鞍下のコミュニケーション力を高められている人馬が菊の大輪に近づくことになる。
「1角までは非常にうまく入れた」(浜中騎手)
①着メイショウタバル(浜中騎手)
強かったです。毎日杯でもきょうと似たような馬場状態で強い競馬をしてくれましたし、むしろ、この馬はきょうのような馬場は得意と思っていました。スタートを出てからは無理に手綱を押して行くという動作をせずに馬の気分の任せて1角を入りたいと思っていたのでハナにこだわっていた訳ではありません。
1角までが非常にうまく入れたので、道中もあまり強く押さえ過ぎると折り合いを欠いてしまうので、スピードを上げ過ぎず、緩め過ぎず。馬とのコンタクトを優先して。こういう形ならしぶといタイプでしっかりと押し切ってくれました。少し間隔をあけて精神的な部分がフレッシュになり、ちょっとずつですが大人になってきて成長を感じます。無事にこのまま、次にレース向けて、また厩舎の人と一緒に調整していい形で本番に向かえられたら。