地元愛にあふれる小牧太の騎手人生〝第3章〟は果たして…

公開日:2024年7月4日 14:00 更新日:2024年7月4日 14:01

4、5日に2次試験

 騎手人生の“第3章”となるか。現役では57歳の柴田善に次ぐ、56歳の小牧太だ。

 今年4月、古巣の園田で騎乗した際、地方競馬全国協会の騎手免許試験を受け、兵庫県競馬組合所属の騎手に復帰する意向を表明した。

 すでに5月11日に行われた1次試験をパス。2次試験が今月4、5日で、19日に合否が発表される予定。合格なら、8月から再び兵庫のジョッキーとなる。

 小牧太は85年にデビュー。92年には181勝を挙げて初のリーディングとなり、地元では9年連続を含む10回のリーディングを獲得している。

 また、94、96年には地方競馬の全国リーディングにもなったほどだ。

 01、02年とJRAで20勝以上を挙げて、騎手試験の1次の筆記が免除される資格を得た。いわゆる“アンカツルール”である。

 03年に合格し、04年3月からその安藤勝己(現競馬評論家)に次ぐ地方出身のJRAジョッキーとなった。

 JRA通算は910勝で、GⅠは08年桜花賞=レジネッタ、09年朝日杯フューチュリティS=ローズキングダムの2勝。重賞は34勝している。

 05年の76勝がJRAでの自己最多だが、18、19年がともに8勝と勝ち鞍がひとケタに。20年は10勝だったが、21年は6勝、22年は2勝。同年10月2日を最後に先頭ゴールインから遠ざかっている。

 というより、最近では騎乗機会にも恵まれていなかった。

 だが、まだ“ジョッキー小牧太”は終わっていないことを証明したのが今年3月28日の園田遠征だ。2Rでは弟・毅調教師が管理する馬で約5年ぶりに園田で勝利。さらに今年から新設されたネクストスター西日本も制して、兵庫では20年ぶりの重賞勝利を挙げた。

 地元にはまだまだ応援してくれる馬主、乗せてくれる調教師もいる。バックアップの態勢は整っている。

「60歳までは乗りたい。ムチを置くのは園田で」という56歳。20年1月には園田、姫路競馬の実況を務める吉田勝彦氏の引退セレモニーにかけつけたほど(写真)地元愛は強い。JRAに移籍した地方所属騎手が地方に復帰すれば、もちろん史上初だ。

 今年、同じ学年にあたる横山典がダービージョッキーとなった。JRA最年長で1学年上にあたる柴田善は、3歳に②①①着のピースワンデュックという楽しみなお手馬がいる。

 なら、小牧太もまだまだやれていい。結果の発表、そして園田復帰の日が楽しみだ。

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