【函館記念】ローシャムパークの勝利があらためて示した昨年のセントライト記念のレベルの高さ

公開日:2023年7月17日 14:00 更新日:2023年7月17日 14:00

 わずか6週間。短い函館開催の掉尾を飾る伝統のハンデ重賞、GⅢ函館記念を制したのは1番人気ローシャムパーク。ルメールが函館の重賞を制したのは21年クイーンS(この年は函館で施行)以来、2年ぶり2度目となった。

 ルメールで1番人気ながら、単勝は4・1倍。土曜は雨の影響で道悪だったうえに、とにかく函館記念といえば〝荒れる〟ことで定評がある。そのあたりもファン心理に影響したか。

 2010年以降、馬単万馬券は9回。これは新潟大賞典、安田記念、マーメイドSと並んで最多。3連単10万円以上という点でみても、マーメイドSの10回に次いで9回。まともに考えても当たらない(?)レースだったが……。

 終わってみれば、ローシャムパークはハンデ戦ながら2馬身差の勝利。ここでは能力が抜けていたのかもしれない。

 血統は母系が凄い。3代母はエアグルーヴ。成長力が見込めるうえに、昨秋はGⅡセントライト記念で③着。この実績からすると、むしろここで初の重賞タイトルゲットというのは遅すぎた感もある。

 セントライト記念の勝ち馬ガイアフォースは今年、マイラーズCで②着し、安田記念で④着。まだまだ重賞タイトルを積み重ねても不思議ではない。

 ②着アスクビクターモアは今年は冴えないものの、昨秋は菊花賞勝ち。③着だったローシャムパークの後ろにはセイウンハーデス(1週前の七夕賞勝ち)、ラーグルフ(中山金杯勝ち、中山記念②着)がいるからだ。

 今後のことはまだはっきりとしないが、東京実績があり、函館記念の前走は東京で千八1分45秒1と速い時計への対応力も。決して今回、小回りや時計がかかる稍重が味方した重賞Vでないことは明らかだ。

 エアグルーヴが札幌記念→天皇賞・秋を制したのは4歳時。さて、ローシャムパークはどこまで伸びていくのか。また一頭、楽しみな4歳馬が出現した。

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