【日本ダービー】ファントムシーフ大逆転目指す
公開日:2023年5月23日 14:00 更新日:2023年5月23日 14:00
皐月賞③着馬ファントムシーフが2冠目での大逆転を狙っている。
先の皐月賞では1番人気で挑んだ。共同通信杯勝ちに鞍上ルメールで支持を集めたが、結果は③着。ソールオリエンス、タスティエーラの関東2騎の後塵を拝した。
ただし、レース内容が悪かったわけではない。先頭から最後方まで約2秒5という縦長な隊列の中団やや後ろ。10番手でリズム良く運び、手応え良く直線を迎えている。
「バランスが良くて、体幹も強い。中山もこなしてくれると思っていましたが、向正面で右トモを落鉄していたんです。さすがにあの馬場ではハンデとなりましたね」
こう振り返るのは調教担当の梛木助手だ。当時は雨上がりの重馬場。片脚のグリップが利きづらい状況で最後まで伸びていたから、あらためて能力は示している。
短期放牧を挟み、先月26日に帰厩。ここに向けて調整を重ねてきた。
「あの競馬でしたが、疲れもなく、順調ですよ。具合が良すぎるくらい」
その大一番では最強のパートナーを鞍上に迎えた。6勝を誇る“ダービー男”の武豊だ。初コンビは10日の2週前追い。ここから手綱を取った。
Cウッドの3頭併せで「癖がないし、レースで見ていた感じと同じ。いい馬ですよ」と名手は好感触を伝えた。
「噛み合えば勝つチャンスがある」(武豊騎手)
続けて乗った1週前のCウッド3頭併せでは6F81秒0、3F35秒9―11秒0をマーク。豪快な動きで併走相手を千切ってきた。
「息遣い、反応とも先週より良かった。道中でムキになることがなく、ズブくもない。今年は乗る馬がいないなと思っていたところで、いい馬に巡り合えましたね。いろいろなレースができそうなイメージ。噛み合えば、勝つチャンスがある」と力強く言い切った。
自身7勝目を目指して名手のイメージもできあがってきている。やはり怖い、怖い一頭だ。