【ヴィクトリアマイル】このレースの実績なら一番 藤原英厩舎が2頭出し
公開日:2023年5月11日 14:00 更新日:2023年5月11日 14:00
ヴィクトリアマイルは藤原英厩舎が買いだ。
第1回の06年から昨年までに延べ8頭(13回)送り出し、単独トップの3勝をあげている。人気薄の好走が目立つのが大きな特徴で、単勝回収率は驚異の347%をマーク。また、複勝回収率も190%のハイアベレージだから、単複をひたすら〝ベタ買い〟すれば利益が出る厩舎というわけ。
今年はサブライムアンセムとルージュスティリアの2頭出し。注目が必要だ。
まずはサブライムアンセム。昨年のフィリーズレビュー勝ち以降は白星から遠ざかっていたが、前走の阪神牝馬Sでは復調の兆しを見せた。
これまでの控える競馬から一転、好スタートから好位3番手を確保する先行策。以前のような気の難しさは見せず、折り合いが付いていたのは「大きな進境」(田代助手)だ。
直線は前が壁になり進路を何度か切り替えながらだったが、集中力を切らさずに脚を使い0秒2差②着。スムーズならより際どい勝負になっていたことだろう。
その後はここを目標に調整。1週前のCウッド追いでは初コンビを組む三浦を背に4F51秒0─11秒6を馬なりなら、直前は4F49秒4─11秒0を持ったままと、鋭さを増した印象を受ける。
「リズムのいい走りだったし、落ち着きもある。いい状態で出せる」と陣営も太鼓判。さらに、「案外、侮れないと思うよ」と色気ありだ。一発があっても何ら不思議ではない。
同じく4歳のルージュスティリアは、新馬戦で2冠馬スターズオンアースを撃破した素質馬だ。
3歳春こそゲートや折り合い面に課題を残しクラシック路線に乗れなかったが、マイル路線転向後は一気の3連勝。昇級戦の阪神牝馬Sは⑥着と負けはしたが、こちらも直線は進路を探しながらで、「最後は完全に気持ちが抜けた」。不完全燃焼の一戦だけに、度外視していいだろう。
その後は短期放牧でリセットし、4月21日に帰厩した。2週前の坂路追いでは4F51秒4をマーク。ラスト2Fは木曜1番時計の23秒5=11秒8─11秒7だ。
1週前にしっかりと時計を出した分、直前は静の調整。4F54秒7─12秒0と時計は地味でも終始、持ったままで素軽いフットワークは目を引いた。
「カイ食いが落ちず、心身ともに安定してる。相手は強いけど、楽しみはある。やれてもおかしくないだろ」
両馬とも陣営は〝GⅠでも〟の口ぶり。ヴィクトリアマイル4勝目となるか、注目だ。