今年オーラスのＧⅠはホープフルＳ。１９年にはのちの無敗の３冠馬コントレイルも制した出世レースである。来年の飛躍を目指す関東の重賞ウイナー２頭に注目だ。

　ガストリックはデビュー戦から強烈なインパクトを残した。スタートで行き脚がつかず、道中は最後方。それでも上がり３Ｆ３３秒３で大外一気を決めている。

　その勢いで東京スポーツ杯２歳Ｓへ。今度は馬群をさばいて差し切り。異なる内容で２連勝を飾って、手綱を取った三浦もこう絶賛した。

「強敵相手のＧⅡでペースも違ったし、求められるものが変わってくる中で頑張ってくれました。初めてまたがった時から能力の高さを感じていたので、それも証明できてよかったです」

　鞍上も惚れ込む逸材がＧⅠ制覇に向けて大きく前進。もちろん、仕上げに抜かりはない。

「コース替わりに距離と初物尽くし。追い切りでも右回りに馴染むよう、厩舎の方とも話し合いながらいい調整ができています。背中の良さも含めて今の２歳ではトップレベル。楽しみしかないですよね」

　ホープフルＳで無傷の３連勝となれば、“ノースヒルズ”の偉大な先輩コントレイルと肩を並べることに。その再現となるか――。