【神戸新聞杯】有力、伏兵2頭出し またまた友道厩舎だ
公開日:2025年9月18日 14:00 更新日:2025年9月18日 14:00
ショウヘイ実績馬が成長
名門厩舎から目が離せない。
先週はGⅡローズSのカムニャックを筆頭に、3日間で3勝の固め打ちを決めた友道厩舎。秋競馬開幕とともに白星量産態勢に入った。
今週も東西重賞に有力馬3頭がスタンバイ。GⅡ神戸新聞杯にはダービー③着馬と2戦無敗馬を送り出す。
まずは実績上位のショウヘイ。
この馬のセールスポイントはたぐいまれなレースセンスだ。
GⅡ京都新聞杯は一気の2F延長に加えて、レースは前半5F63秒3のスローペース。折り合いを欠いても仕方のないところだが、道中で力む場面は一切なし。それどころか、好位でしっかりと脚をためると、ラスト2Fを10秒9―11秒3のハイラップでまとめたから大したもの。
続くダービーでも好スタートから楽に3番手を確保すると、初めての府中二千四百メートルを難なく攻略。直線では勝ち馬に食らいついて0秒3差の③着と、相手強化でも崩れず好走してみせたのだ。世代トップクラスの能力を十二分に示した。
ひと夏を越した今回はひと回りスケールアップ。帰厩後は坂路とコースで下地をつくると2週前、1週前にはCウッドで3頭併せを敢行。6F81秒6、82秒6と上々の時計をマークしてきた。
総仕上げとなる最終追い切りではポリトラックコースで6F83秒1―38秒2、1F11秒9を馬なり。見届けた友道師は
「2週前は力む感じはありましたが、先週は追い掛ける形で折り合いがついた。けさも力まず走れて、ラストの反応も良かったです。いい感じで仕上がったと思います」と太鼓判を押す。
ダービー上位2頭が不在の今回は実績的にも能力的にも大威張り。ラスト1冠に向けて勝ち名乗りを上げるか。
ライトトラック魅力たっぷり
ショウヘイが重賞初Vを決めた約3時間前、既走馬相手のデビュー戦を勝ち上がったのがライトトラックだ。
こちらは3角から鞍上の手が動いたように、決して格好のいい競馬とは言えなかった。だが、直線では追われれば追われるほど伸びて、上がり3Fはメンバー最速。後続に2馬身差をつける勝ちっぷりにはポテンシャルの高さを感じた。
2戦目の白百合Sでもズブさを見せながら頭差勝利。併せてから抜かせない勝負根性には見どころがあり、ラスト3F=12秒1―11秒7―11秒6の加速ラップを差し切った点も評価できる。
放牧を挟んだことで心身ともに成長。指揮官は「春はまだまだ緩さがありましたが、体がしっかりしましたよ。追い切りでは前進気勢が出ていますし、いい感じで成長しています」と目を細める。
その言葉通り、中間のCウッドでは好時計を連発。2週前が6F81秒4なら先週が81秒9。ともにラスト1Fは11秒台前半でまとめており、脚力に磨きがかかった印象を受ける。
「レースぶりからすれば距離は二千四百メートル以上あった方がいいタイプで、菊花賞に出したい馬。どんな競馬をしてくれるか楽しみです」
まだ底を見せていないだけに、重賞でも侮れない。遅れてきた大物がクラシック組を一蹴するか。