【オールカマー】JRA史上初 平地重賞きょうだいワン・ツーは実現するか
公開日:2025年9月18日 14:00 更新日:2025年9月18日 14:00
中山で行われるGⅡオールカマーで最も注目を集めるのはレガレイラ。一昨年はホープフルSを制し、初の牝馬の勝ち馬に。その後は⑥⑤⑤⑤着と足踏みしたが、暮れの有馬記念で復活V。牡馬を相手にGⅠを2つも制している。
次いで注目されるのはドゥラドーレスか。
まだ重賞タイトルこそないものの、3歳時は毎日杯で③着、菊花賞では④着に好走。6歳になった今年はエプソムC、七夕賞で連続②着と、“ソロソロ”の雰囲気を漂わせている。
この2頭、母がともにロカ。2歳違いのきょうだいなのだ。
ロカは14年の2歳新馬戦を制し、2戦目にGⅠ阪神ジュベナイルFをチョイス。新馬戦が強い勝ち方だったため、GⅠでも1番人気になったほどの馬だった(結果は1秒差⑧着)。その後、クイーンCは③着、チューリップ賞も④着止まり。わずか6戦のみで引退、繁殖入りしている。
兄ドゥラドーレスは父がドゥラメンテ。長い休みが4回もあり、キャリアはまだ11戦。そのうち9回で上がり最速という切れ者である。まさに父譲りの脚といったところか。
末脚が切れるのは妹のレガレイラも同じ。父はスワーヴリチャードと血統のタイプは異なるものの、全9戦のうち7戦で上がり最速をマークしている。
この兄ドゥラドーレスと妹レガレイラは初の対戦。さて、どちらが先着するのか。また、きょうだいによる重賞のワン・ツーはあるか。
もし、2頭で重賞を①②着すると、グレード制が導入された84年以降で初めてのケースとなる。
そもそも、きょうだい対決そのものが簡単には実現しない。
まして重賞となると、ともにオープンに出るほど出世していることが最低条件になるし、きょうだい馬でも同じカテゴリーを走るとは限らない。全く違うタイプに出ることもあるからだ。
過去には兄ビワハヤヒデと弟ナリタブライアンの対決が期待されたが、兄の故障で実現とはいかなかった。
惜しくも②③着だったのが07年の有馬記念。ここには当時6歳だった兄ダイワメジャー、3歳だった妹ダイワスカーレットが参戦。妹が先着したが、勝ったのはマツリダゴッホ。大舞台での記録とはならなかった。
障害では01年の中山大障害で4歳の弟ユウフヨウホウが勝ち、8歳だった兄ゴーカイが②着というのがある。ちなみに、この2頭の対戦はこの1回きりだった。
さて、今年のオールカマーで史上初は実現するのか。その場合、先着するのは……。興味深い一戦である。