【阪神ジュベナイルF】スターアニス2歳女王に押し上げた陣営の手腕
公開日:2025年12月15日 14:00 更新日:2025年12月15日 14:50
牝馬の高野厩舎に桜候補誕生
阪神で行われた2歳女王決定戦の阪神ジュベナイルFを制したのはスターアニスだった。
上位人気馬は明暗が分かれる形になった。
強烈な末脚が持ち味だった1番人気アランカールは後方から。ただし、これまで以上に大きく離されての追走に。半マイルを過ぎたあたりから押し上げていったが、多頭数で外を回る形から⑤着が精いっぱい。
また、3番人気アルバンヌはスタートで後手。これまでの好位ポジションが取れずに終始、リズムに乗れない印象で⑥着に終わってしまった。
その2頭とは対照的にスムーズに自分の競馬ができたのが2番人気スターアニスだった。
スタートを決めて、道中は好位直後で折り合ってストレスのない形。これなら自然と脚もたまって、直線は「追い出しを待てたほど」と松山。ひと呼吸置いてからうながすと、力強く抜け出してフィニッシュラインを駆け抜けた。
母エピセアロームはこのレースで同じ2番人気ながら⑧着と敗戦。距離の壁を感じさせたが、娘は初のマイル挑戦でも、きっちり結果を出した。
さらに、この2歳女王誕生には陣営の腕もあったか。
管理する高野厩舎は、“牝馬の高野”と言ってもいいほど牝馬を育て上げるのがうまい。
過去にはショウナンパンドラやスタニングローズ、ナミュールやレイパパレなど牝馬のGⅠウイナーを管理して、これまでのJRA重賞31勝のうち、半数以上を牝馬が占めるほどだ。
さらにマイラーの育成技術も現役トップクラスで、これがマイル重賞14勝目。ちなみに厩舎唯一の牡馬GⅠ馬が、今や日本最強マイラーのジャンタルマンタルでもある。
「これからまだ筋肉もついてくると思います」
レース後に話したのはその高野師。もくろみ通りに成長があれば、桜のタイトルもグンと近づくことを予感させる勝利でもあった。
























