中京、新潟は1日が長い「競走時間帯の拡大」で行われている。馬もそうだが、担当スタッフも当然、大変だ。土曜薄暮の中京ならレースを終えての栗東着は日付が変わる数時間前。ここから翌朝4時開門の調教や日曜競馬に備えるからだ。
もちろん、JRAは負担軽減策も講じている。栗東組は土曜10~12R、日曜1~5Rで担当2頭が土日出走の場合、18人36馬房分で中京に滞在可能となった。日曜午前組が1泊競馬になるということ。申請制での抽選で満たす条件の幅は狭いが、1泊させた方が落ち着く馬にはいいか。JRAがこの1泊組を公表してくれると馬券的な参考にもなるのだが……。
【中京7R・東海S】 ここはサンライズフレイムが中心だ。
日に日に暑さが増す時季だが、いい攻め過程を踏めている。帰厩は6月26日だが、緩みなく戻ってこれたことが大きかった。
実際に、過去にはない時計が出ている。1週前の坂路では4F51秒3、2F24秒1―11秒9。坂路では自身初となるラスト12秒割れをマークした。そして、週末のCウッドも6F82秒6、3F38秒0―11秒9だ。こちらも従来の上がり重点とは違い、長めから追われている。菱田騎乗の水曜最終追いも坂路で52秒1、24秒0―11秒9。馬なりで自己最速の上がり2Fを記録した。併走相手をラスト100メートルからアッという間に2馬身近く離してみせた。
「併せてどうかと思いましたが、道中は凄くリラックスして、ラストの1Fもいい動き。暑い中で調整の難しさはありますが、動き、(追い切り後の)息の入りからも、いい状態で臨めます」
菱田も好感触を掴んでいる。
過去2回の重賞挑戦は、昨年、今年の根岸Sで③④着だが、当時は調教段階から掛かる面が随所に見られた。ここを改善、クリアしたということは、肉体の充実からくるメンタル面の安定があるのだ。成長している。同時に、サンライズは全7勝中、6勝が2ケタ馬番スタート。フットワークの大きな馬でノビノビとスムーズに立ち回れた方がより力を出せるタイプだ。ならば、この大外枠は味方となり、ひと伸びも利いてくる。
“三度目の正直”で真夏のダート重賞を制していい。
1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。