【東海S】ビダーヤ勢いに乗って重賞も
公開日:2025年7月22日 14:00 更新日:2025年7月22日 14:00
ダート千四が転機に
ダート5連勝で一気の重賞Vなるか。上がり馬ビダーヤだ。
転機であり、新境地を開いたのは昨暮れの4走前だろう。これまでデビューから11戦使ってきた芝からダートへとシフトした京都千四の一戦だ。
ここで結果を出すから、慧眼にして機を逸せずの競馬だろう。実際に芝スタートから好位へ。ダートに入っても行きっぷりは衰えず、砂をかぶる形でも一頭、違う手応えから直線は楽々と抜け出し。初ダートとは思えない走りっぷりだった。
これを機に、GⅡ3勝のシャケトラを兄に持つ良血馬が上昇気流へ乗った。続く阪神での2勝クラスは2馬身半差V。東京・鎌倉Sはさらに着差を広げて3馬身差で快勝した。前走・欅Sも初オープンの壁なし。7番手から直線は残り1Fを待たずして先頭へ立つと、そのまま押し切った。②着インユアパレスに首差と迫られはしたが、正攻法での競馬だから完勝の内容。7Fダートでノンストップの4連勝を決めている。
こうなれば、次は重賞がターゲット。夏の桶狭間に照準を絞ってきた。7月5日に放牧先から帰厩すると9日に坂路で4F53秒9―12秒2を出し、1週前はCウッドで6F85秒5、3F37秒8―11秒4と坂井騎乗でしっかり追ってきた。
「順調にきています」と話す荒木助手は同馬のフットワークを「低重心でダートを芝のように走る」と評したが、ここにも追われて他馬とは違う伸びがあるのかもしれない。また、完勝の府中2勝なら“ミニ東京”と呼ばれる中京替わりに心配ないだろう。
真夏の新星誕生は近い。