【きさらぎ賞】サトノシャイニング粗削りでも好タイムで3馬身差V
公開日:2025年2月10日 14:00 更新日:2025年2月10日 14:00
打倒クロワへ収穫の勝利
勉強しつつも、強く勝った。クラシックへ大きく展望がひらけたのは、きさらぎ賞を3馬身差で制したサトノシャイニングだ。
秋の東スポ杯2歳Sではテンに力む面があり、やむなくハナを切る競馬に。接戦を演じた勝ち馬クロワデュノールが暮れのGⅠホープフルSを制したことで、自身の評価も上がった。そこからの約3カ月間で折り合い、口向きの課題を修正できているかが春に向けてのひとつのポイントでもあった。
それを踏まえ、今回は同じ大外枠から内の馬たちを行かせて控える形。ショウヘイの後ろ6番手につけると、1000メートル通過58秒7の流れも手伝ってリズムのいい運びができていた。外に出した直線では追われるだけ伸びて、3馬身差をつけての快勝なら収穫大だろう。
「折り合えれば、あの脚を使えますね。思った以上に上手に走れました」
課題クリアに管理する杉山晴師の表情も緩んだが、勝ちタイムの1分47秒0は昨年にビザンチンドリームがマークしたレースレコードに0秒2と迫るもの。まだテンに若干の力みがあり、4角でも外へと膨れていた。粗削りな面は残しながら、雪解けの稍重馬場でこの記録を出せるから、やはり好性能、好素材のキズナ産駒だ。牡馬クラシックの有力候補なのは間違いない。
今後は、4月20日の皐月賞直行が濃厚となる。決戦へはまだ2カ月もあり、そのあいだにコントロール性を向上させることは十分可能。そうなれば、打倒クロワ、牡馬の頂点が見えてくる。