週半ばの栗東は久々に冷えた。水、木曜ともに氷点下2度からのスタート。開門前の動画撮影時は、時間とともに足先、指先の感覚が消えていった。騎乗者はさらに極寒との闘い。ある騎手は、薄革ブーツの外から足先にカイロを貼っていた。「この方が暖かい」は試行錯誤の末の防寒対策とか。毎週、レースを見ていて思うが各競馬場の返し馬後の待避所は、ちょっと寒すぎませんか!?
【京都10R・エルフィンS】 昨年もそうだったが、この時季の荒れた京都の芝はキズナ産駒が走る。先週日曜の八坂Sではリビアングラス↓インザモーメントの全兄弟のワン・ツーがあり、5頭出走で2勝。ともに外回りでのVだった。
ここのキズナ産駒グローリーリンクも走る。2週前の中京でデビューして、圧巻の走りを披露した。9番手で構える形から、馬群を割ったラスト1Fだけで5馬身差をつけてきた。ラストは流して11秒7。上がり3Fの34秒1は、1回中京の芝マイルで走った188頭で最速の数字。続くのが東京新聞杯出走で京都金杯で②着に差し込んだウォーターリヒトの34秒3だから器は大きい。
実際に、そのデビュー戦は牝馬で514キロ。骨量豊かでありつつも、重苦しさを全く感じさせない躍動感のある身のこなし。青鹿毛の毛色がよりスケールの大きさを醸していた。中1週でも坂路で併せて軽々と4F53秒2―12秒1をマーク。トモの入りに甘さを感じるカムニャックが人気になるなら、V2濃厚とみる。
対抗も同産駒のダノンフェアレディ。1週前Cウッドでの6F80秒9、1F11秒4が秀逸。ガラリと変わってきた。快勝した新馬戦のレベルは高い。
1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。