ディープインパクト産駒による14年連続のGⅠ制覇はどのレースになるのか
公開日:2024年10月24日 14:00 更新日:2024年10月24日 14:00
有力はジャスティンパレス、プログノーシス
昨年の天皇賞・秋は衝撃的なレースだった。
イクイノックスが二千メートル1分55秒2という凄いレコードをマーク。前半5Fが57秒7と速いにもかかわらず、後半も57秒5。②着馬に2馬身半差をつけて、単勝1・3倍の支持にこたえた。
今年は週末にかけて天気が下り坂。いったいどんな時計になるのか。
さて、その②着馬が今年も出走するジャスティンパレスだ。
父はあのディープインパクト。競走馬として素晴らしかったのは説明不要だろうが、それは種牡馬になってからも同様。
グレード制を導入した84年以降、種牡馬のJRAのGⅠ最多勝利はサンデーサイレンスとディープの71勝。昨年、ディープは父サンデーのJRAにおける最多勝記録(2749勝)を更新し、先週終了現在では2790勝にまで記録を伸ばしている。
だが、そのディープも19年7月に死去。現4歳がラストクロップで、JRAの現役馬はもう84頭となっている。あとGⅠを1勝すれば偉大な父を超えることになるが、それはいつどこになるか、それとも並んだまま終わるのか。
現在のところ、父に並んだ71勝目が昨年、天皇賞・春のジャスティンパレスだ。つまり、さすがのディープでも、およそ1年半、GⅠ勝ちから遠ざかっていることになる。
初勝利は11年桜花賞=マルセリーナで、昨年まで13年連続のGⅠ勝ち。一方、その父サンデーはというと、94年朝日杯3歳S(当時)=フジキセキが初勝利で、最後の勝利は07年有馬記念=マツリダゴッホだから、実に14年連続となる。ディープは年内にJRAのGⅠをあと1つ勝てば、この面でも父に並ぶのだ。
残されたチャンスはもうそんなに多くはない。昨年、イクイノックスの②着に頑張ったジャスティンパレスが、その最も近いところにいるのではないか。
ただ、JRAのGⅠではなくても、JRA所属馬によるGⅠ勝利はまだチャンスが多くある。
その筆頭が今週土曜、豪GⅠコックスプレートに出走するプログノーシスか。舞台はムーニーバレー競馬場の芝2040メートル。直線が非常に短いのは難点だが、小回り札幌でも勝っているし、チャンスはある。
あるいは来月3日、米GⅠブリーダーズCターフに出走するシャフリヤールか。それともジャパンCの出走が濃厚なアイルランドのオーギュストロダンが、JRAでのGⅠ勝ちを伸ばすのか。ディープがこの世を去って5年以上が経ったが、まだまだ記録への興味は尽きない。