先週は土曜の京都、新潟競馬に始まり、終わりは月曜の盛岡・マイルCS南部杯。何とも長い1週間だった。
まずは日曜のGⅠ秋華賞。オークス馬チェルヴィニアが二千メートル1分57秒1で走破し、見事に2冠を達成した。
レースは大外からセキトバイーストが飛び出して、前半5F57秒1の超ハイペース。2番手クリスマスパレードでおよそ1秒離れていたか。中団にいたチェルヴィニアは推定で59秒台。この位置は平均ペースだ。
後方でも〝脚をためていく〟という展開ではなく、最速の上がりをマークしたボンドガールでも34秒1。持久力を問われる競馬となった。
チェルヴィニアの時計は2015年ミッキークイーンの1分56秒9、14年ショウナンパンドラの1分57秒0に次ぐもの。ミッキーは翌年のヴィクトリアマイルで②着、エ女王杯③着、17年の宝塚記念、エ女王でも③着と好走したし、ショウナンは翌年のジャパンCを制覇。当然、チェルヴィニアの今後にも大きな期待がかかってこよう。
◎クリスマスパレードはハイペースの2番手から⑤着に粘った。苦しい位置だっただけに、この内容は評価していい。次走も注目したい。
月曜東京の府中牝馬Sはブレイディヴェーグが休み明け、57キロもなんのそのという競馬。千八1分44秒7の時計もさることながら、レースのラスト1Fが11秒0だから、自身は10秒8くらいか。一言でいえば器、底力が違った。決してスローではないのに、上がりは32秒8をマーク。「恐れ入りました」と言うしかない。
全体時計では月曜8R3歳上1勝クラス、芝千六の1分32秒7が優秀。コンテネレッツアの時計は、ペースの違いがあるとはいえ、同日の2勝クラスを上回った。
ダートでは月曜4R2歳新馬、千四を逃げ切ったベンヌ。1分24秒4は2歳の良馬場、新馬戦では歴代最速で、1勝クラスを含めても良馬場では歴代5位にあたる時計である。
2歳1勝クラスの月曜9Rプラタナス賞はメルキオルが逃げ切って千六1分37秒6。ノーステッキで5馬身差の圧勝だった。ラスト2Fは11秒5―11秒8で23秒3。この「23秒3」は良の東京ダート、2歳戦では歴代2位で、このベンヌとメルキオルは相当に出世するのではないかとみる。
月~金は麻雀、土日はウインズだった学生生活を経て、入社後は編集一筋25年超。2015年春は何と9週連続重賞的中の快記録も達成し、2016年は春東京でGⅠ4連勝も。馬場の傾向、ラップの分析に定評がある。毎週、目黒貴子さんとその週の重賞解説の動画も公開中。