来週はセレクトセール 今年も史上最高の更新は確実

公開日:2024年7月4日 14:00 更新日:2024年7月4日 14:00

 今年もいよいよセレクトセールの時季がやってきた。8日(月)には1歳馬、9日(火)には当歳馬のセリが、北海道苫小牧のノーザンホースパークで行われる。

 今年のダービー馬ダノンデサイルは22年のセレクトセール1歳で1億4850万円で取引された馬。先日、亡くなった19年のダービー馬ロジャーバローズも16年の当歳セールで8424万円だった。

 近年、セレクトセールの重要性は増すばかり。昨年の売り上げは史上最高額の281億4500万円だった。

 今年はこれをさらに更新しそう。

 というのも、まず上場頭数の増加。昨年は1歳222頭、当歳231頭で、計453頭だった。今年は1歳236頭、当歳240頭の計476頭が上場予定。20頭ほど増える計算だ。

 そして、もうひとつが外国人バイヤーの存在。昨年、ジェンティルドンナの妹であるドナブリーニの2023は香港のバイヤーが2億1000万円で競り落とした。

 同じオーナーがロードカナロアの当歳牡馬を2億円で落札。他にも海外バイヤーとみられる落札はいくつもあった。

 今年はさらに海外勢の札束攻勢が激しくなりそう。昨年の今頃は1ドル=145円ほどだったが、今はおよそ160円。1割ちょっと円安が進んでいる。単純に考えれば、彼らにとって1割安くなった計算で、さらに買いやすくなっているのだ。

 ただ、高く売買されそうな種牡馬はやはり限られている。

 まずはキズナ。ディープインパクト亡きあとの種牡馬争いは混沌としているが、今年、JRAの勝ち鞍1位に躍進した。

 ディープの後継という意味では3冠馬コントレイルも。

 昨年はコントレイルの当歳、コンヴィクションⅡの2023が5億2000万円で、バイバイベイビーの2023は3億3000万円で落札。今年もかなり高額な馬が何頭も出てきそうだ。

 また、産駒のイクイノックスが世界一となったキタサンブラックも昨年は凄かった。当歳、1歳合わせて3億円以上が5頭も。他にもイクイノックスと同じ現5歳世代ではウィルソンテソーロ、ガイアフォースが活躍しているし、現4歳では皐月賞馬ソールオリエンスを輩出。今や超人気種牡馬になっている。

 1歳馬は12頭、当歳は18頭が上場。果たして、どんな値がつくのか。また、海外バイヤーによって“世界デビュー”となるのか。注目したい。

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