【宝塚記念】ドウデュースが勝てば達成される2つの珍しい記録

公開日:2024年6月17日 14:00 更新日:2024年6月17日 14:00

 もし、今年の宝塚記念をドウデュースが制すれば、珍しい記録が2つ達成される。

 ドウデュースは過去に阪神で朝日杯フューチュリティS、東京で日本ダービー、中山で有馬記念を制覇。例年なら宝塚記念は阪神だが、今年は改修工事の影響で京都での施行。主要4場でのGⅠ制覇となるのだ。

 これは3冠馬でもなかなか達成できない記録。というのも、牡馬なら3冠の舞台ではない阪神、牝馬なら中山のGⅠも勝たなければならないからである。

 グレード制導入後、この主要4場GⅠ制覇を達成したのは4頭だけ。

 最初はテイエムオペラオーで、99年皐月賞=中山、00年天皇賞・春=京都、宝塚記念=阪神、天皇賞・秋=東京。2頭目はオルフェーヴルで、11年皐月賞=東京、菊花賞=京都、有馬記念=中山、12年宝塚記念=阪神。3頭目はジェンティルドンナで12年桜花賞=阪神、オークス=東京、秋華賞=京都、14年有馬記念=中山。

 凄いのは4頭目のキタサンブラック。順番としては15年菊花賞=京都、16年ジャパンC=東京、17年大阪杯=阪神、有馬記念=中山だが、実は17年のGⅠ4勝は大阪杯、天皇賞・春=京都、天皇賞・秋=東京、有馬記念と、1年で4場のGⅠを勝っている。

 キタサンの主戦は言わずと知れた武豊。ドウデュースの1週前追い切りをつけた時も、「ここを勝てば4大場のGⅠ全制覇ですからね」と、この記録を意識しているようだった。

 そして、ドウデュースの前記のGⅠ勝ちは朝日杯が2歳、ダービーが3歳、有馬記念は4歳時のもの。今年は5歳で、4年連続のGⅠ制覇がかかっている。

 2歳から5歳まで4年連続でGⅠを勝ったのは過去に2頭。

 メジロドーベルが2歳時に阪神3歳牝馬S(当時)、3歳時にオークス、秋華賞、4、5歳でエリザベス女王杯を制した。

 もう一頭はウオッカ。2歳時に阪神ジュベナイルF、3歳時にダービー、4歳時に安田記念、天皇賞・秋、5歳時にヴィクトリアマイル、安田記念、ジャパンCを制覇。ともに牝馬で、牡馬では前例がない。

 同期イクイノックスは4歳秋のJCを最後に引退し、種牡馬入り。GⅠを多く勝つと、牡馬は5歳以降も現役を続けるケースが少ない。むしろ、現役を続行するのはレアケースといえる。

 果たしてドウデュースは史上初となる記録をつくれるだろうか。

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