【安田記念】ロマンチックウォリアーがホームのみならずアウェーでも日本の精鋭を撃破
公開日:2024年6月3日 14:00 更新日:2024年6月3日 14:00
やはり、香港のトップホースは強かった――。安田記念は1番人気に支持されたロマンチックウォリアーが貫禄を示し、18年ぶりの外国馬による勝利をもたらした。
レース内容も非の打ちどころがない。スタートを決めて6番手につけ、馬混みで前を射程圏に入れながら直線へ。そこからはマクドナルドの冷静な手綱さばきも光った。
外で横山典騎乗のステラヴェローチェがプレッシャーをかけていたが、前を走っていたフィアスプライドが内に進路を取った瞬間を逃さず追い出しを開始。徐々にエンジンがかかると、一瞬で抜け出して勝負あり。ナミュール、ソウルラッシュの懸命な追い上げも封じ込め、久々のマイル戦も全く問題なし。「この馬の強さをお見せすることができてうれしく思います」と鞍上は胸を張った。
大型馬とは思えない身のこなしの柔らかさ。雨が降っていたとはいえ、日本の高速馬場にも難なく対応してみせた。この抜群の瞬発力もさることながら、前記②③着馬を全く抜かせなかった勝負根性も超一級品だ。
「彼のストロングポイントは本当に勇気があるところ。勝ちたいという気持ちがあること。大変素晴らしい気質があって、状態がそれほど優れていなくても対応できる万能な馬です」
マクドナルドがこう評したように、ロマンチックウォリアーの凄さが随所に見られた、そんな一戦だった。
これで香港、オーストラリアに続いて3カ国目の勝利。ホームのみならず、アウェーの日本で敵を撃破してGⅠ8勝目とまさに“無双状態”である。セン馬で6歳なら、もうしばらくは活躍が見られそうだ。