【日本ダービー】すでにGⅠ4勝目 名門・社台ファームの大逆襲
公開日:2024年5月27日 14:00 更新日:2024年5月27日 14:00
3度目のダービー制覇となった横山典、さらにJRAのGⅠ初制覇がダービーの大舞台だった安田翔師。ともにうれしい戴冠になったが、それは生産者の社台ファームにとってもそうだろう。
ダービー初制覇は86年ダイナガリバー。その後も95年タヤスツヨシ、96年フサイチコンコルド、03年ネオユニヴァースなどを輩出したものの、10年エイシンフラッシュを最後に遠ざかり、これが久々の勝利となった。
今年はこれだけではない。3月大阪杯を制したベラジオオペラも生産馬で、NHKマイルC馬ジャンタルマンタル、さらにはヴィクトリアマイルを14番人気で勝利したテンハッピーローズも生産馬で、ダノンデサイルを含めてすでにGⅠ4勝を挙げたことになった。
ちなみに直近を振り返れば、昨年が年間を通じてGⅠ3勝で、22年もそう。その前の19~21年はGⅠ未勝利が続いたように近年は“同門”のノーザンファームに押されていた。それが、現時点でそのノーザンファームを抜いて、今年のGⅠ勝利数でトップになった。
躍進の予兆はあった。重賞勝ち数でみれば、21年8勝から22年は14勝と一気に増やして、昨年は17勝。13年の22勝以来となる勝利数をマークしたように、大復活の兆しがあったのだ。
さらに今年は来月に三重県に社台ファーム鈴鹿トレーニングセンターを開所。これまで栗東近郊ではノーザンファームしがらきが有名だったが、同じように栗東から1時間以内と近い場所に国内トップレベルのトレーニング施設を持つことに。レベルの高い関西馬を受け入れやすい態勢も整ってくる。
この名門復活の攻勢はどこまで続くのか。社台ファーム生産馬には今後も注目が必要だ。