【オークス】人馬ともに完全復活だ ルメール・チェルヴィニア戴冠
公開日:2024年5月20日 14:00 更新日:2024年5月20日 14:00
桜花賞⑬着から見事な変わり身
3歳牝馬の2冠目、オークスを制したのはチェルヴィニア。見事に桜花賞⑬着からの巻き返しを果たしてみせた。
確かに桜花賞よりも条件ははるかに好転していたか。当時は2歳時のアルテミスSから5カ月半近い休み明け。また、ドバイで主戦・ルメールが落馬負傷し、ムルザバエフのテン乗り。さらに18頭立ての大外枠。直線ではいったん進路がなくなる場面も。悪い条件が数多く重なっていたのだ。
それに比べて今回は、まずルメールが戻ってきた。枠も前走の大外よりはいい12番。さらに父がハービンジャーで、母チェッキーノは2016年のオークス②着馬だ。舞台もこの馬に適していた。
だが、それ以上に素晴らしいのは、桜花賞で2ケタ着順に負けてから短期間で立て直した厩舎スタッフ、そして外厩のノーザンファーム天栄。さらに2番人気と負けても高い支持を続けた競馬ファンか。
また、ルメールも完全復活だ。
4月を全休し、5月5日のNHKマイルCデーから復帰。NHKマイルCのアスコリピチェーノ、その次のヴィクトリアマイルはフィアスプライドともに②着。「ただいま」と言ったGⅠの表彰台は昨年のホープフルS以来だから、ルメールとしては長かったか。
さらにオークスを制したことで、「17年のようになれば」と、狙うのはオークス&ダービーのダブル制覇だ。
すでにフランスでは09年に達成。17年にはオークス=ソウルスターリング、ダービー=レイデオロで成し遂げている。
ダービーで騎乗するのは牝馬レガレイラ。皐月賞では乗れなかったサンデーレーシングの勝負服だ。鞍上の完全復活により、一層、不気味さが増してきたか。